フィルムセンターは、近年新たに発掘・復元したフィルムを上映する企画「発掘された映画たち2008」を開催します。本企画は、1991年から数えて第6回目にあたり、文化遺産としての映画の価値を再認識していただく場として、多くの方々に親しまれてきました。
今回は、現存する日本最古のコマ撮りアニメーションの『なまくら刀』(1917年)と『浦島太郎』(1918年)のデジタル復元版や、ロサンゼルスの全米日系人博物館から寄贈された入江たか子主演のヒット作『月よりの使者』(1934年)、また、昭和初期にフィルムとSPレコードを同期させながら上映された「レコードトーキー」の復元版、そのほか、映画コレクター・安部善重氏旧蔵のフィルムや、戦後にGHQの民間情報教育局(CIE)が日本人向けに製作した「CIE映画」など、計28プログラム、総計96本の作品群を上映いたします。
この機会に、日本映画史の欠落部分を埋める各プログラムをご堪能いただき、映画保存機関ならではの活動成果をお楽しみください。