日本におけるコマ撮り式アニメーションの第1作は、1917年に公開された『芋川椋三玄関番の巻』(下川凹天)とされているが、今回発見されたのは同年に製作された幸内純一の『なまくら刀』と、翌1918年に公開された北山清太郎の『浦島太郎』である。共に可燃性染色プリントからデジタル復元したもので、日本アニメーション史の起源にせまる大きな発見である。『漫画 瘤取り』は今回新たに可燃性染色プリントから不燃化したもので、過去にフィルムセンターで上映したものより長尺。今回上映する『バクダット姫』は、福岡市総合図書館と共同で復元した「最長版」である。『ガリヴァー奮鬦記』は国税庁が企画した作品で、既存のガリヴァー物語に納税を奨励するメッセージが組み込まれている。