『おかあさん』(1952年)、『東京物語』(1953年)、『近松物語』(1954年)、『どん底』(1957年)――世界映画史に残る数々の名作に出演し、日本映画の黄金期を代表する映画女優・香川京子。
1949年の東京新聞「ニューフェイス・ノミネーション」に選ばれ映画界入りした香川氏は新東宝からデビューを果たすと、その清潔な魅力と飾らない演技でトップスターの座を獲得、1952年にフリーとなった後も多くの巨匠監督たちに重用されて、その名演をファンの記憶に刻みつけてきました。そして、いまも現役として映画やテレビドラマへの出演を続ける一方、フィルムセンターへの寄贈などを通して我が国の映画保存活動にも貢献をしてきた香川氏に対し、今年、日本人では初となるFIAF(国際フィルム・アーカイブ連盟)賞が贈られることになりました。
これにあわせて、東京国際映画祭ではFIAF賞の授賞式が行われるとともに、代表作9本を英語字幕付きで上映する「香川京子と巨匠たち」(10月24日‐28日)がフィルムセンターとの共同主催で開催されます。また、フィルムセンターでは「映画女優 香川京子」と題し、9月から開催中の展覧会(9月13日-12月25日)に加え、出演作約50本を上映する本特集を11月8日より開催する運びとなりました。本特集では、香川氏のデビュー作となった『窓から飛び出せ』や『君と行くアメリカ航路』『東京のヒロイン』(いずれも1950年)など初期の作品から、近年の『赤い鯨と白い蛇』(2006年)まで、46本(45プログラム)の上映を通して、その映画女優としての輝かしい足跡をたどります。
↓↓↓↓↓PDF版でもご覧いただけます↓↓↓↓↓
「NFCカレンダー」2011年11-12月号
★関連企画(展覧会)
映画女優 香川京子
Kyoko Kagawa, Film Actress
2011年9月13日(火)- 12月25日(日)
*月曜および10月29日(土)-11月7日(月)は休室
東京国立近代美術館フィルムセンター展示室(7階)
近年フィルムセンターが香川京子氏本人より寄贈を受けた写真アルバムや初々しいポートレート、出演作に関わった錚々たる映画人の旧蔵資料などを交えて、その60年にわたる輝かしいキャリアをたどります。
*詳細はこちら
★共催企画
第24回東京国際映画祭 香川京子と巨匠たち
Kyoko Kagawa Retrospective
2011年10月24日(月)-28日(金)
TOHOシネマズ 六本木ヒルズ/TOHOシネマズ シャンテ
本年、香川京子氏が日本人では初めてとなるFIAF(国際フィルム・アーカイブ連盟)賞を受賞することが決まりました。この受賞を記念し、東京国際映画祭ではFIAF賞の授賞式とあわせて、『近松物語』(1954年、溝口健二監督)新訳英語字幕付ニュープリントなど代表作9本を英語字幕付きで上映します。
詳細は第24回東京国際映画祭公式ホームページをご覧ください。