フランス映画は、日本の映画愛好者にとって特別な位置を占めてきました。それぞれの時代に映画芸術を革新し、その魅力を世界に向けて発信してきたフランス映画は、日本でも長きにわたって高い評価と人気を得て現在に至っています。
この度フィルムセンターは、さまざまな切り口で新旧のフランス映画を紹介してきた東京日仏学院と共催して、フランス映画のクラシック作品を紹介する上映企画「フランス古典映画への誘い」を開催することとなりました。フィルムセンターの所蔵作品の中から23本の長篇と11本の短篇を選び、無声時代に探究されたアヴァンギャルド映画、ルネ・クレールやジャック・フェデー、マルセル・カルネ、ジュリアン・デュヴィヴィエといった監督が日本でも知名度を得た1930年代のトーキー作品、その繊細な言葉遣いを継承した戦後の芳醇な文芸映画、アンリ=ジョルジュ・クルーゾーやジャン=ピエール・メルヴィルの両監督にそれぞれ代表されるサスペンス映画や犯罪映画、さらに若き批評家たちが表現者として立ち上がったヌーヴェル・ヴァーグの監督の作品まで、多彩な傾向の作品を用意してお待ち申し上げます。
フィルムセンターでの上映の後、これに継続して東京・飯田橋の東京日仏学院でも「フランス古典映画への誘い パリのアパルトマンから見たフランス映画史」を共同開催いたします。併せてお楽しみください。
■(監)=監督 (原)=原作・原案 (脚)=脚本 (撮)=撮影 (美)=美術 (音)=音楽 (出)=出演
■本特集には不完全なプリントが含まれています。
■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。
■東京日仏学院での共催企画
フランス古典映画への誘い パリのアパルトマンから見たフランス映画史
7月7日(金)-7月31日(日) ※金曜日・土曜日・日曜日のみの上映となります。
会場:エスパス・イマージュ
主催:東京国立近代美術館フィルムセンター、東京日仏学院
上映作品:
『牝犬』(1931年、ジャン・ルノワール監督)
『夢を見ましょう』(1936年、サシャ・ギトリ監督)
『エドワールとキャロリーヌ』(1951年、ジャック・ベッケル監督)
『私を忘れて』(1995年、ノエミ・ルヴォフスキ監督)
など
※詳細は東京日仏学院発行のチラシ、同学院のホームページをご確認ください。