会場
東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(企画展)
2009年1月8日(木)~3月29日(日)
第1期 1月8日(木)~2月1日(日)
第2期 2月3日(火)~3月1日(日)
第3期 3月3日(火)~3月29日(日)
*展示替えを行うため、それぞれの期の展示ポスターは異なります。
*一部トーキー作品のポスターも含まれます。
11:00am-6:30pm
(入場は6:00pmまで)
一般200円(100円)/大学生・シニア70円(40円)/高校生以下および18歳未満・障害者(付添者は原則1名まで)は無料
*料金は常設の「展覧会 映画遺産」の入場料を含みます。
*( )内は20名以上の団体料金です。
*学生、シニア(65歳以上)、障害者の方はそれぞれ入室の際、証明できるものをご提示ください。
*フィルムセンターの上映会をご覧になった方は当日に限り、半券のご提示により団体料金が適用されます。
東京国立近代美術館フィルムセンター、京都国立近代美術館
東京国立近代美術館フィルムセンターのアーカイブ活動において、映画フィルムとならんで重要な位置を占めるのが、ポスター・スチル写真・シナリオ・関連文献など映画関連資料の収集・保存事業です。そのうちポスターの所蔵枚数は現在5万枚を超えましたが、中でももっとも貴重なコレクションの一つが、無声映画時代後期のソビエト連邦で制作され、ロシア・ソビエト文化研究家・翻訳家の袋一平(1897~1971)によって日本にもたらされたソビエト映画のポスターです。
1917年のロシア革命によって成立したソビエト連邦は、映画という新しい芸術様式を大胆に開拓し、エイゼンシュテイン、プドフキン、ドヴジェンコ、ヴェルトフをはじめとする尖鋭的な映画芸術家を輩出して世界に衝撃を与えました。また、同時期にはグラフィック・アートの分野でも若きアーティストが活動を開始し、とりわけ1920年代に盛んになった構成主義の思潮は、新社会の建設を目指す同国が求めた前衛芸術の原動力となりました。その意味で“映画のポスター”とはそれら二つの流れの結節点ともいえる媒体であり、ステンベルク兄弟などの優れたポスター・デザイナーの活躍の場となりました。
フィルムセンターは、1997年と2001年の2回にわたって展覧会《ポスターで見る「無声映画時代後期のソビエト映画」》を開催しましたが、今回の展覧会では袋一平がもたらした140点にわたるこのコレクション全体を一挙にまとめて紹介する運びとなりました。映画とデザインという二つの前衛がタッグを組んだこれら一群の鮮烈なポスターから、20世紀の新芸術に向けられた革新の息吹を感じ取っていただければ幸いです。
東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵
無声時代ソビエト映画ポスター《袋一平コレクション》 カタログ
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