牧逸馬の新聞連載小説を映画化した二部作。弓枝(川崎)には婚約者・譲(江川)がいたが、八木橋家の長男で譲の従兄・武彦(岡)に騙され貞操を奪われる。そのショックで父は亡くなり、姉は精神を患ってしまう。弓枝は家族を養うため譲と絶縁し、武彦と結婚するが、同時に浪費に明け暮れることで八木橋家の評判を落とし、復讐を果たす…。モダンガールや野球、近代的なオフィスの建築群など、日本社会におけるモダニズムの浸透ぶりが視覚的に鮮烈な一篇。戦後に新東宝で『貞操の嵐』(1959、土居通芳監督)の題名でリメイクされた。英語字幕付での上映。