無声映画の素晴らしさを弁士の語りや音楽とともに体験していただくため、1995年からシリーズ化された特別企画「シネマの冒険 闇と音楽」。今年は、アメリカ映画初期における先駆的な女性監督であり、近年、世界的に再評価の動きが高まっているロイス・ウェバーの作品11本(6プログラム)を、海外のフィルム・アーカイブからプリントを借用して上映します(弁士・伴奏付きプログラムは各日とも2回目の上映が対象となります)。本格的な特集としては国内初となるこの機会に、ぜひご来場ください。
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柳下美恵(やなした・みえ)/作曲、ピアノ
武蔵野音楽大学ピアノ専攻卒業。映画生誕100年記念上映会でデビュー以来、国内外で活躍。欧米スタイルの無声映画伴奏者は日本初。洋画・邦画を問わず全ジャンルの伴奏をこなす。2006年度日本映画ペンクラブ奨励賞受賞。
松村牧亜(まつむら・まきあ)/作曲、ピアノ
東京藝術大学音楽学部作曲科卒、ジュリアード音楽院にて修士号取得。2007年イタリア・ポルデノーネ無声映画祭マスタークラス受講。リンカーン・センター、MoMA等、ニューヨークを拠点に無声映画伴奏者として活躍中。
---------------------------【弁士付上映出演者】---------------------------
澤登 翠(さわと・みどり)/台本、語り
法政大学文学部卒業。1973年故松田春翠門下としてデビューし、今年40周年を迎えた。国内を始め仏・伊・米ほか海外での公演も多い。伝統話芸・活弁の継承者としての活動が評価され、文化庁映画賞(25年度)他数々の賞を受賞している。
斎藤裕子(さいとう・ゆうこ)/台本、語り
1982年から舞台役者として公演活動を開始。2001年東京キネマ倶楽部で弁士デビュー。2002年澤登翠門下生となる。インドやエストニアで映画祭にも出演。通常の公演以外にも、自主公演を定期的に主催して地域での普及を進めている。
鈴木真紀子(すずき・まきこ)/フルート
桐朋学園大学音楽学部卒。フルートを峰岸壮一氏に師事。楽団「カラード・モノトーン」や芹洋子のアコースティックバンドのメンバーとして活動。順天堂大学交響楽団の木管トレーナー、東洋英和女学院フルート講師。
新垣 隆(にいがき・たかし)/作曲、ピアノ
桐朋学園大学音楽学部作曲科卒。作曲を南聡、中川俊郎、三善晃の各氏に師事。楽団「カラード・モノトーン」のメンバーとして澤登翠とともに日本各地をまわる。桐朋学園大学非常勤講師。
湯浅ジョウイチ(ゆあさ・じょういち)/作曲・編曲、ギター・三味線
1987年東京国際映画祭でD・W・グリフィスの『国民の創生』の音楽制作・演奏を行って以来、無声映画用の楽団版音楽の復刻と制作に尽力している。楽団「カラード・モノトーン」を結成し、澤登翠をはじめとする弁士とともに全国で公演。
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