同年の『磯の源太 抱寝の長脇差』『小判しぐれ』に次ぐ監督第3作。生麦事件を背景に、攘夷派の標的となった老中小笠原壱岐守長行の熱誠を描いた歴史ものの大作。上映プリントでは、壱岐守を刺客が襲撃する場面が残存している。
大ホール
小笠原壹岐守[玩具フィルム]
同年の『磯の源太 抱寝の長脇差』『小判しぐれ』に次ぐ監督第3作。生麦事件を背景に、攘夷派の標的となった老中小笠原壱岐守長行の熱誠を描いた歴史ものの大作。上映プリントでは、壱岐守を刺客が襲撃する場面が残存している。 ’32(寛壽郎プロ)(監)(脚)山中貞雄(原)佐々木味津三(撮)藤井春美(出)嵐寛壽郎 人情紙風船
P.C.L.入社第1回、そして山中の遺作となった作品。歌舞伎の「髪結新三」(「梅雨小袖昔八丈」)を元に、長屋に暮らす人々の逃げ場のない不安が描かれる。当初の脚本で「はかないながらも明日への新しい希望をもつ生活」を描こうとした三村伸太郎は、山中自身による大幅な改変を経て完成した作品の「暗い厭世的な翳」に愕然としたという。山中のもとに召集令状が届くのは本作が封切られたその日のことであった。 ’37(P.C.L.)(監)山中貞雄 (脚)三村伸太郎(撮)三村明(美)久保一雄(音)太田忠(出)河原崎長十郎、中村鶴藏、中村翫右衛門、霧立のぼる、御橋公、坂東調右衛門、市川樂三郎、市川菊之助、岬たか子、原緋紗子、山岸しづ江 ■(監)=監督・演出 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術・装置 (音)=音楽 (出)=出演 |
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