『丹下左膳 第1篇』(1933年)『丹下左膳 剣戟篇』(1934年)の伊藤大輔にかわり、山中が監督にあたった異色の左膳映画。ごく平凡な壺が値打ち物だと言われたことから騒動が巻き起こる。尺取横町の矢場に居候する用心棒の丹下左膳が孤児の世話を焼くという設定は、アメリカ映画『歓呼の涯』(1932年)からヒントを得たものであったが、軽妙な喜劇仕立ての展開は当時の時代劇ファンを驚かせた。
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丹下左膳餘話 百萬兩の壺
(91分・35mm・白黒) 『丹下左膳 第1篇』(1933年)『丹下左膳 剣戟篇』(1934年)の伊藤大輔にかわり、山中が監督にあたった異色の左膳映画。ごく平凡な壺が値打ち物だと言われたことから騒動が巻き起こる。尺取横町の矢場に居候する用心棒の丹下左膳が孤児の世話を焼くという設定は、アメリカ映画『歓呼の涯』(1932年)からヒントを得たものであったが、軽妙な喜劇仕立ての展開は当時の時代劇ファンを驚かせた。 ’35(日活京都)(監)(構成)山中貞雄(撮)安本淳(美)島康平(音)西梧郎(出)大河内傳次郎、喜代三、澤村國太郎、花井蘭子、深水藤子、宗春太郎 丹下左膳餘話 百萬兩の壺[玩具フィルム]
(67秒・35mm・無声・白黒) 作品の見せ場を集めたダイジェスト版で、戦後再公開時にGHQの検閲で削除された剣戟場面の一部が含まれている(音声は欠落)。フィルムセンター所蔵の玩具フィルムの中から確認されたものである。壺を売りに出かけたちょび安を追う左膳の行く手におしゃかの文吉たちが立ちふさがり乱闘となる。 ■(監)=監督・演出 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術・装置 (音)=音楽 (出)=出演 |
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