原作は近松門左衛門の“姦通もの”の浄瑠璃「大経師昔歴」。スターらしい男性スターを避けていたとされる溝口が初めて長谷川一夫を起用、『山椒大夫』で認められた香川京子との間に映画史上に残る悲痛な恋愛劇を演じさせた。白黒階調の繊細さを極めた宮川の撮影も功を奏し、逃げた二人が心中を一旦決意する湖上のシーンなど、凄絶さの中に清らかな印象を残す名篇。
大ホール
近松物語
原作は近松門左衛門の“姦通もの”の浄瑠璃「大経師昔歴」。スターらしい男性スターを避けていたとされる溝口が初めて長谷川一夫を起用、『山椒大夫』で認められた香川京子との間に映画史上に残る悲痛な恋愛劇を演じさせた。白黒階調の繊細さを極めた宮川の撮影も功を奏し、逃げた二人が心中を一旦決意する湖上のシーンなど、凄絶さの中に清らかな印象を残す名篇。 ’54(大映京都)(原)近松門左衛門(脚)依田義賢(撮)宮川一夫(美)水谷浩(音)早坂文雄(出)長谷川一夫、香川京子、進藤英太郎、小澤榮、菅井一郎、田中春男、石黒達也、浪花千榮子、十朱久雄、荒木忍 |
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