戦前の『祗園の姉妹』以来、久々に京都の色街を題材とする本作は、溝口自身「会社のいうことをきいた間に合わせの仕事」と述懐しているが、男たちの生臭い生態や、女たちが諦念の中にたたえた悲哀がさりげなく醸し出されている。現代っ子の舞妓(若尾)につきまとう上客を演じた河津清三郎など、ベテラン俳優たちが扮する脇役も作品に厚みを加えた。
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祇園囃子
(84分・35mm・白黒) 戦前の『祗園の姉妹』以来、久々に京都の色街を題材とする本作は、溝口自身「会社のいうことをきいた間に合わせの仕事」と述懐しているが、男たちの生臭い生態や、女たちが諦念の中にたたえた悲哀がさりげなく醸し出されている。現代っ子の舞妓(若尾)につきまとう上客を演じた河津清三郎など、ベテラン俳優たちが扮する脇役も作品に厚みを加えた。 ’53(大映京都)(原)川口松太郎(脚)依田義賢(撮)宮川一夫(美)小池一美(音)齋藤一郎(出)木暮実千代、若尾文子、河津清三郎、進藤英太郎、菅井一郎、田中春男、小柴幹治、石原須磨男、志賀迺家辨慶、伊達三郎、浪花千榮子、毛利菊枝 |
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