「好色一代女」の映画化は溝口が長年温めていた企画で、野心あふれるプロデューサー児井英生を得て実現した。封建的な男性社会に弄ばれた女の波瀾に満ちた一生に焦点を当て、エロティシズムよりはむしろ女性の苦渋を克明に描いている。ヴェネチア国際映画祭で監督賞を受賞し、海外に溝口の名を知らしめるさきがけの作品にもなった。
大ホール
西鶴一代女
「好色一代女」の映画化は溝口が長年温めていた企画で、野心あふれるプロデューサー児井英生を得て実現した。封建的な男性社会に弄ばれた女の波瀾に満ちた一生に焦点を当て、エロティシズムよりはむしろ女性の苦渋を克明に描いている。ヴェネチア国際映画祭で監督賞を受賞し、海外に溝口の名を知らしめるさきがけの作品にもなった。 ’52(児井プロダクション=新東宝)(原)井原西鶴(脚)依田義賢(撮)平野好美(美)水谷浩(音)斉藤一郎(出)田中絹代、山根壽子、三船敏郎、宇野重吉、菅井一郎、進藤英太郎、大泉滉、清水將夫、加東大介、小川虎之助、柳永二郎、原駒子 |
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