過去の上映
- 2017.7.20-2017.9.10、
10.15、※『連合艦隊』の振替上映となります
11.9、11.10、11.14-17、11.21-23 - 上映企画
特集・逝ける映画人を偲んで 2015-2016
In Memory of Film Figures We Lost in 2015-2016
8月13日『連合艦隊』上映中止のお詫びと振替上映のお知らせ
8月23日『光りの島 ISLAND OF LIGHT』音声不具合のお詫びと振替上映のお知らせ
会期:2017年11月9日(木)、10日(金)、14日(火)-17日(金)、21日(火)-23日(木・祝)
会場:大ホール
定員:310名(各回入替制)
料金:一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円/障害者(付添者は原則1名まで)、キャンパスメンバーズは無料
観覧券の発券:2階受付
・観覧券は当日・当該回のみ有効です。
・観覧券の発券・開場は開映の30分前から行い、定員に達し次第締切ります。
・学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
・観覧券の発券は各回1名につき1枚のみです。
★各回の開映後の入場はできません。
★11月の休館日:月曜日
「原節子選集」概要
PDF版でもご覧いただけます ↓
本上映は「特集・逝ける映画人を偲んで 2015-2016」の中で原節子(1920-2015)出演作品をまとめた「原節子選集」です。現存する最古の出演作品『魂を投げろ』から、上映機会の少ない戦前作品、そして戦後直後の『わが靑春に悔なし』まで、6本のニュープリントを含む11本(9プログラム)を上映します。15歳の銀幕デビュー時から約10年間にわたる、原節子の清新な姿をご覧ください。
会期:2017年7月20日(木)-9月10日(日)、10月15日(日)
会場:大ホール
定員:310名(各回入替制)
料金:一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円/障害者(付添者は原則1名まで)、キャンパスメンバーズは無料
発券:2階受付
・観覧券は当日・当該回のみ有効です。
・発券・開場は開映の30分前から行い、定員に達し次第締切ります。
・学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
・発券は各回1名につき1枚のみです。
★各回の開映後の入場はできません。
★7-9月の休館日:月曜日、9月11日(月)-15日(金)
概要(7~10月)
PDF版でもご覧いただけます ↓
日本映画の輝かしい歴史を築き、惜しまれながら逝去された映画人の方々を、それぞれの代表的作品を上映することで追悼する企画「特集・逝ける映画人を偲んで」を2年ぶりに開催します。残念ながら、この2年のうちにも、日本映画は多くのかけがえのない才能を失うこととなりました。
本企画では、2015年1月1日から2016年12月31日の間に逝去された方々へのオマージュとして、75作品(68プログラム)を上映し、80名以上の映画人の業績を回顧・顕彰します。
縁の方々、そして映画ファンの皆様のご来場をお待ち申し上げます。
■(監)=監督・演出 (製)=製作 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (照)=照明 (美)=美術・装置 (録)=録音 (編)=編集 (音)=音楽 (出)=出演 (解)=解説・ナレーション (声)=声の出演
■スタッフ、キャストの人名は原則として公開当時の表記を記載しています。
■紫色の人名は今回の上映で追悼する方々です(出演者の場合、カッコ内は映画中の役名です)。
■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。
■特集には不完全なプリントが含まれていることがあります。
■作品タイトルの横に*印が付いている作品は成人指定作品です。
2.冬の宿 (84分・1938・東京発声・出:原節子(三宅和子)・監:豊田四郎) 3.
北の三人 (41分・1945・東宝・出:原節子(上野すみ子)・監:佐伯清)
9.わが靑春に悔なし (110分・1946・東宝・出:原節子(八木原幸枝)・監:黑澤明) 「特集・逝ける映画人を偲んで 2015-0216」7~10月上映作品 1.土[最長版] (117分・1939・日活多摩川・出:風見章子(おつぎ)・監:内田吐夢) 2.山猫令孃 (86分・1948・大映京都・録音助手:林土太郎・出:三條美紀(敏子)・監:森一生) 3.この二人に幸あれ (93分・1957・東宝・脚:松山善三・出:小泉博(久夫)、白川由美(雅子)・監:本多猪四郎) 5.弁天小僧 (86分・1958・大映京都・録:林土太郎・監:伊藤大輔) 4.巨人と玩具 (95分・1958・大映東京・脚:白坂依志夫・出:目黒幸子(岩崎)・監:増村保造) 6.警視庁物語 顔のない女 (83分・1959・東映東京・音:富田勲 ・監:村山新治) 7.影法師捕物帖 (85分・1959・新東宝・出:魚住純子(腰元お縫)・監:中川信夫) 8.氾濫 (98分・1959・大映東京・脚:白坂依志夫・出:川崎敬三(種村恭助)、三角八郎(荒田助手)、目黒幸子(邦子)・監:増村保造) 9.野獣死すべし (96分・1959・東宝・脚・出: 白坂依志夫(辻)・出: 小泉博(真杉刑事)、白川由美(峯洋子)、滝田裕介(遠藤記者)・監:須川栄三) 10.高橋克雄選集 (計67分) 11.死者との結婚 (96分・1960・松竹大船・監・脚:高橋治) 13.ねずみのよめいり (13分・1961・東映動画・監・構成:白川大作・監・構成・作画:月岡貞夫)
わんわん忠臣蔵 (81分・1963・東映動画・監・脚:白川大作)
12.名もなく貧しく美しく (129分・1961・東京映画・監・脚:松山善三・出:西本裕行、守田比呂也、加藤武) 15.てなもんや三度笠 (81分・1963・東映京都・出:秋田A助(松)、秋田B助(竹)・監:内出好吉) 14.東京・丸の内 (78分・1962・東映東京・脚:大川久男・監:小西通雄) 16.夜霧のブルース (104分・1963・日活・監: 野村孝・出: 深江章喜(押川)) 17.三大怪獣 地球最大の決戦 (93分・1964・東宝・出:小泉博(村井助教授)、伊藤ユミ(小美人)・監:本多猪四郎) 19.二人の世界 (91分・1966・日活・音:嵐野英彦・技斗:渡井嘉久雄・出:深江章喜(小谷)・監・脚:松尾昭典) 18.ガリバーの宇宙旅行 (80分・1965・東映動画・音:富田勲・監:黒田昌郎) 20.
ぼくに涙はにあわない (51分・1992・共和教育映画社・監:黒田義之)
56.土くれの歳時記 民俗舞踊集 (22分・1960・舞踊映画プロダクション=新映画テレビ・照:渡辺生)
民と匠の伝説 三五荘の記録 (50分・1994・日本映画学校・監:武重邦夫)
光りの島 ISLAND OF LIGHT (58分・1995・UMI(海)inc.・監・製・脚・編:大重潤一郎)
光りの島 ISLAND OF LIGHT(振替上映) (58分・1995・UMIN(海)Inc.・監・製・脚・編:大重潤一郎) 57.WINDS OF GOD (97分・1995・松竹第一興行=ケイエスエス・原・脚・出:今井雅之(田代誠、岸田中尉)・監:奈良橋陽子) 59.したくて、したくて、たまらない、女。* (61分・1995・RELAX・監・脚:沖島勲) 58.ファザーファッカー (90分・1995・フィルム メイカーズ=ホリプロ=ポニーキャニオン・監:荒戸源次郎) 60.GAMA 月桃の花 (110分・1996・G. G. S=こぶしプロダクション・出:平良とみ(カミおばあ)・監:大澤豊) 61.戦後在日五〇年史 在日 (259分・1997・映画「戦後在日五〇年史」製作委員会・監: 呉徳洙) 62.御法度 (100分・1999・松竹=角川書店=IMAGICA=BS朝日=衛星劇場・製作担当:元持昌之・監・脚:大島渚) 63.
上映作品詳細
「原節子選集」上映作品
1魂を投げろ/生命の冠[短縮版]
- 2017年11月9日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年11月17日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
魂を投げろ(26分・35mm・24fps・無声・白黒・部分)
原節子の出演第3作で、現存作品としては最も古い。オリジナルは65分のサウンド版だが、本篇途中部分のみが無声で残存している。甲子園を目指す旧制中学の野球部を描いた青春スポーツ映画で、原はエース投手の妹役。当時15歳ながら、その美貌が深い印象を残す。脚本の玉川映二はサトウハチローのペンネーム。プラネット映画資料図書館所蔵プリントからの複製。
生命 の冠 [短縮版](53分・35mm・24fps・無声・白黒)
北海道の漁港を舞台に、米国輸出用の蟹缶詰を製造する会社のオーナー・恒太郎(岡)の奮闘を描く。原は恒太郎の妹役。オリジナルは94分のトーキーだが、現存プリントは無声の短縮版。マツダ映画社所蔵16mmインターネガからの複製。
2冬の宿(84分・35mm・白黒・不完全)
- 2017年11月9日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年11月21日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
豊田四郎得意の「文芸物」の一本。元松竹蒲田のスター・勝見庸太郎が、落ちぶれてもなお見栄を張る中年男の悲哀を全身で演じている。原は勝見演じる嘉門がほのかに想いを寄せる清楚なタイピスト役。他にムーラン・ルージュ新宿座の水町庸子も出演。オリジナルは95分で現存プリントは5巻目が欠けている。
3美 はしき出發(66分・35mm・白黒)
- 2017年11月10日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年11月16日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
叔父からの仕送りで何不自由なく暮らしている北條幹子(水町)と3人の子供。だが叔父は破産し、彼らは自分の生き方の見直しを迫られる。原は画家になる夢を捨てきれない長女の役。一家のために奔走する次女を演じる高峰秀子との初共演が話題となった。ニュープリントによる上映。
4東京の女性(82分・35mm・白黒)
- 2017年11月10日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年11月23日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
丹羽文雄の同名小説を映画化。生活能力のない父に代わって一家を支えるため、節子(原)は自動車会社のタイピストから“セールスマン”へと転身し、次々と成功を収める。能動的で溌剌とし、男性社会を脅かしさえする女性を演じた原は、当時の映画評で「東宝入社以来おそらく最も生彩のある演技」と高く評価された。ニュープリントによる上映。
5青春の氣流(87分・35mm・白黒)
- 2017年11月14日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年11月23日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
新鋭旅客機を設計した若き技師・伊丹(大日方)が、その製造実現に向け突き進む姿を、喫茶店で偶然出会った女性(山根)との恋愛を絡めつつ描くメロドラマ。社内で伊丹を支持する進歩派の専務(進藤)の令嬢に原が扮し、伊丹と添い遂げようと積極的にアプローチする姿が目を引く。ニュープリントによる上映。
6緑の大地(118分・16mm・白黒)
- 2017年11月14日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年11月22日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
中国・青島に長期ロケを敢行した国策映画。運河建設をめぐり、日本人技師(藤田)やその妻(原)、女教師(入江)、悪徳商人(嵯峨)、反対派の中国青年(池部)たちが衝突するさまを描く。原は、女教師が夫の初恋相手であると知り、友情と嫉妬の間で揺れる妻の役を演じる。
7母の地圖(102分・16mm・白黒)
- 2017年11月15日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年11月21日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
没落した旧家の母と子供たちが、東京で新たな生活を始める。しかし、長男(三津田)は満洲で一旗あげると飛び出し、次男(大日方)は出征してしまう。三女の桐江(原)ら女性だけが残され、一家の生活は逼迫していく…。植草圭之助の映画脚本第1作で、ヒロインの原節子も植草の指定によるものだった。
8怒りの海/北の三人
- 2017年11月15日6:30 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年11月17日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
怒りの海(89分・35mm・白黒)
ワシントン軍縮会議によって決定された主力艦保有数の制限を、米英による陰謀と強調した時局映画の一本だが、一方では「軍艦の父」と呼ばれ巡洋艦の開発に死力を注いだ平賀譲中将を描いた伝記映画でもある。原は父である中将(大河内)の健康を気づかう娘の役。ニュープリントによる上映。
北の三人(41分・35mm・白黒・部分)
原、山根寿子、高峰秀子らスター女優が、女性通信兵として北方の航空基地で活躍する姿を描いた時局映画。戦争も末期を迎え、「銃後の守り」を主としていた映画の中の女性像も、戦地で積極的に活動するものへと変わっていた。1945年8月5日に封切られた戦中最後の劇映画。残存フィルムは不完全(オリジナルは72分)。
9わが靑春に悔なし(110分・35mm・白黒)
- 2017年11月16日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年11月22日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
占領軍の民主化政策に沿って、戦前の京大滝川事件とゾルゲ事件を題材にした民主主義啓蒙映画。原は八木原教授(大河内)の娘・幸枝を演じる。幸枝は急進的な学生の野毛(藤田)と恋に落ち、彼が獄死した後は彼の老いた両親と共に、スパイの汚名を受けながら農村で働く。従来の日本映画には見られなかった強烈な女性像が話題となった。
「特集・逝ける映画人を偲んで 2015-0216」7~10月上映作品
1土[最長版](117分・35mm・白黒・ドイツ語字幕付)
- 2017年7月20日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月2日3:30 PM@長瀬記念ホール OZU
貧しい小作農一家の厳しい生活をリアリスティックに描いた内田吐夢の戦前の代表作。主人公の勘次(小杉)の娘役として抜擢された当時18歳の風見章子は、泥だらけになって働く熱演で見事に期待に応えた。旧東ドイツとロシアで見つかった版を合わせて復元した現存最長版(オリジナルは142分)での上映。
2山猫令孃(86分・35mm・白黒)
- 2017年7月20日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月4日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
戦後の大ヒット作で、その後の「母もの」映画ブームの起点となった作品。大陸から戻り10年ぶりに娘と再会したアヤ子(三益)が、娘の幸せを願い、身を引く。アヤ子の娘を演じた三條美紀は、大映東京撮影所経理課職員から俳優に転身、理知的で清廉な戦後の青春スターとして注目を集め、息の長い活躍を続けた。
3この二人に幸あれ(93分・35mm・白黒)
- 2017年7月20日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月5日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
松山善三のオリジナル脚本を本多猪四郎が撮ったホームドラマ。後に本多作品の常連俳優となる小泉博と白川由美が、周囲の反対や失業に押しつぶされそうになりながらも、愛情を貫く若い夫婦を演じる。三船敏郎が二人を応援する快活な義兄役を好演。
5弁天小僧(86分・35mm・カラー・英語字幕付)
- 2017年7月22日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月3日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
歌舞伎の「白浪五人男」を題材に、名匠伊藤大輔が市川雷蔵と初めて組んで撮った娯楽大作。弁天小僧に扮した雷蔵の粋な立ち居振る舞いや台詞回し、流麗な撮影や豪華なセットなど見どころ満載。林土太郎は、戦前の日活京都時代から、終生京都で録音技師として活躍、本作でもラストの大捕物場面での「御用」のかけ声のアフレコなど、監督の演出意図を支える音作りに尽力した。
4巨人と玩具(95分・35mm・カラー)
- 2017年7月21日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月3日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
『青空娘』『暖流』(共に1957)に続く増村・白坂コンビの話題作。三つ巴の宣伝合戦に明け暮れる製菓業界を舞台に、機関銃のように繰り出される台詞や人物同士の妥協のない対立を通して、高度成長期に向かいつつある日本社会が大胆に戯画化され、一級の娯楽作品となった。目黒幸子は、中盤に登場する男まさりのTVプロデューサーの役。
6警視庁物語 顔のない女(83分・16mm・白黒)
- 2017年7月23日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月2日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
荒川で上がった女性のバラバラ死体から、少しずつ、着実に犯人の手がかりを見つけてゆく刑事たち。地道な捜査を続ける刑事たちの姿が人気を呼んだ「警視庁物語」シリーズの第9作。冨田勲は『地獄の午前二時』(1958、関川秀雄)を皮切りに、東映作品を中心に映画音楽を数多く手がけ、本シリーズでも計7作で劇伴を担当した。
7影法師捕物帖(85分・35mm・カラー)
- 2017年7月25日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月4日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
阪東妻三郎主演の無声時代劇『江戸怪賊伝 影法師』前後篇(1925、二川文太郎)のリメイクで、嵐寛寿郎の三百本出演記念映画。松平定信の密命を受けた影法師(嵐)が、老中田沼意次の陰謀を阻止すべく奔走する。田沼側の間者として暗躍する腰元に扮した魚住純子は、1952年に東映東京入社後、綜芸プロに移り、主に新東宝作品の助演女優として活躍した。
8氾濫(98分・35mm・カラー)
- 2017年7月21日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月9日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
新製品を開発して重役となった技術者一家が崩壊していくさまが、日本の化学工業界の現状を背景に描かれる。出世欲のために女を食い物にする貧しい化学者の役を演じた川崎敬三は、1954年大映ニューフェイス合格から二枚目として売り出されたが、次第に人間の弱さや卑劣さを巧みに表現する性格俳優へと変貌し、大映映画に不可欠な名バイプレーヤーとなった。
9野獣死すべし(96分・35mm・白黒)
- 2017年7月21日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月5日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
仲代達矢によるクールな犯罪者像が強い印象を残す、須川栄三監督の代表作。仲代、須川、そして脚本の白坂は、皆20代だった。「東宝カラー」に沿って主人公の逮捕を要求した会社に反抗し、須川と白坂は犯人が逃亡に成功する原作通りの結末を認めさせたという。仲代を追う新人刑事に小泉博、その恋人に白川由美が扮する。また、映画やテレビの名脇役から舞台・声優など幅広く活躍した滝田裕介が、事件記者を演じている。
10高橋克雄選集(計67分)
- 2017年8月16日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月26日10:30 AM@長瀬記念ホール OZU
高橋克雄は1958年、東京中央人形劇場(現・東京中央プロダクション)を設立、人形劇や切り紙・立体アニメーションなど多様なスタイルで児童映画を作り続けた。世界で初めて「ピーター・ラビット」を映画化したとされる『V・ポッターの童話より ピーターうさぎの冒險!』や、数々の賞に輝いた代表作『野ばら』など4作品を上映する。『野ばら』以外はニュープリントでの上映。
笛吹き王子 -グリム童話より-(27分・16mm・カラー → 白黒)
V・ポッターの童話より ピーターうさぎの冒險!(11分・16mm・カラー)
子鬼の祭(10分・16mm・カラー)
野ばら(19分・16mm・カラー)
11死者との結婚(96分・35mm・白黒)
- 2017年7月22日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月3日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
W・アイリッシュの同名推理小説を映画化した、高橋治の監督第2作。不幸な女(小山)が船の衝突事故で他人と間違われたことから、幸福な家庭の一員になりすますが、良心の呵責に苛まれる…。高橋の監督デビュー作『彼女だけが知っている』(1960)同様、田村孟との共同脚本で、二度三度と意表を突く巧みな物語展開が見もの。高橋は1969年に映画界を去り文筆業へと転身し、松竹在籍時の体験を基に執筆した小津安二郎の評伝でも知られる。
13ねずみのよめいり/わんわん忠臣蔵(計94分)
- 2017年7月23日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月8日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
ねずみのよめいり(13分・35mm・カラー)
東映動画が新人教育目的で製作した短篇アニメーション。同名の民話を下敷きに、世界一強い者を娘の婿に迎えようとするねずみの両親を描く。
わんわん忠臣蔵(81分・35mm・カラー)
白川大作がアニメーション演出家として1本立ちした作品。「忠臣蔵」と巌谷小波の「こがね丸」を下敷きに、子犬のロックが母の仇である虎のキラーを討つまでを描く。無国籍的な都会描写やラストの遊園地でのダイナミックなアクションなど、モダンな感覚が光る作品。
12名もなく貧しく美しく(129分・35mm・白黒)
- 2017年8月26日12:30 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月26日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
戦後すぐに聾者同士で結婚した夫婦の労苦を描いた作品。東京・有楽町界隈で知った聾者の靴磨き夫婦をモデルにした松山善三のオリジナル脚本で、監督に予定していた木下惠介の都合が悪くなり、急遽松山自身が監督を務め、これがデビュー作となった。手話の字幕スーパー採用が当時話題になった。
※8/26(土)12:30pmの回はバリアフリー上映となります。詳細についてはこちらをご覧ください。
15てなもんや三度笠(81分・35mm・白黒)
- 2017年7月25日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月9日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
1962年から放映され、藤田まことと白木みのるの名コンビで絶大な人気を誇った、同名テレビ番組の映画版第1作。関西喜劇人を中心に、豪華なキャストが参集した。秋田Aスケ・Bスケ(二代目)は1946年結成の人気漫才コンビで、映画にも20本以上出演した。
14東京・丸の内(78分・35mm・白黒)
- 2017年7月22日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月8日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
源氏鶏太原作のサラリーマンもので、小西通雄の監督デビュー作。東京丸の内の製造会社に勤める一喜(高倉)が、同じ会社に勤める曜子(佐久間)に惚れ、気持ちを打ち明けるが、曜子には金持ちの息子の恋人(亀石)がいて…。任俠映画スター以前の高倉健が、山登りが好きな快活な青年を演じる。当時の丸の内をとらえた映像も貴重。ニュープリントでの上映。
16夜霧のブルース(104分・35mm・カラー)
- 2017年7月26日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月13日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
横浜港の荷役を支配する組織の事務所に男(石原)が拳銃を持って現れる。緊張が高まる中、男は妻について、そしてある事件について語り始める…。一見つながりを持たない事務所の空間と男の回想場面の空間を、話の展開と共に巧みに結びつける野村演出の手腕が見事。
17三大怪獣 地球最大の決戦(93分・35mm・カラー)
- 2017年7月25日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月6日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
宇宙怪獣キングギドラを初登場させたゴジラシリーズ第5作。ザ・ピーナッツ(伊藤エミ、ユミ)はデビュー3年目(当時20歳)の1961年に『モスラ』で初めて小美人を演じ、東宝怪獣映画のファンタジー性を象徴するキャラクターとなって、その人気は海外にまで及んだ。
19二人の世界(91分・35mm・カラー)
- 2017年7月26日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月12日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
約15年前の殺人事件で容疑を受け海外に逃れていた修一(石原)が時効成立直前に帰国し、真相を究明しようとする一方、船で修一と出会い惹かれた玲子(浅丘)は、修一を追う。日活ムード・アクションの代表作の一つで、音楽の嵐野英彦、技斗の渡井嘉久雄は裕次郎映画でお馴染みのスタッフ。また、日活映画で数々の忘れ難い悪役を演じた深江章喜が玲子の婚約者小谷に扮し、身体を張って玲子を守り抜く俠気を見せる。
18ガリバーの宇宙旅行(80分・35mm・カラー)
- 2017年7月23日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月8日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
「ガリバー旅行記」と「青い鳥」を下敷きにした、宇宙冒険アニメーション。孤独な少年テッドが、ガリバー博士と共に、青い希望の星を探しに宇宙へと旅立つが…。ディズニーのアニメーション映画に大きな影響を受け、アニメーション音楽を担当することを熱望していた冨田勲にとって、念願の企画となった。
20拳銃 は俺のパスポート(84分・35mm・白黒)
- 2017年7月26日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月13日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
主演の宍戸錠も自らの最高傑作に挙げるハードボイルド・アクション。殺しの仕事を完遂した後、その依頼者を含む複数の暴力団につけ狙われ、銃撃戦に巻き込まれる無口な殺し屋を描く。日活プログラム・ピクチャーを高い質で支えた職人監督・野村孝の代表作。
21白昼の惨殺(87分・35mm・白黒)
- 2017年8月19日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月30日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
建築設計技師の弟(平井)を殺された元やくざの敬太(安藤)が、復讐のため立ち上がる。武智鉄二の娘であり、『白昼の通り魔』(1966、大島渚)の主人公シノなど生命力に溢れる役で印象深い川口小枝が、弟の恋人役で存在感を見せる。ニュープリントでの上映。
22大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス(86分・35mm・カラー)
- 2017年7月28日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月6日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
特撮映画史上に残る怪獣ガメラの人気を不動のものにしたシリーズ第3作。高橋二三は昭和ガメラ全8作の脚本を担当。湯浅憲明監督曰く、その脚本は「法外に漫画っぽく書かれた、絵がすぐに見える」もので、現場での仕事はそれをリアルに着地させることだった。
23若者たち(96分・35mm・白黒)
- 2017年7月27日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月11日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
親を失った四男一女が、厳しい社会の波に揉まれながらも自我をぶつけ合い、協力してゆくさまを描いた、同名テレビドラマの映画化。テレビの企画段階から作品に関わっていた山内久と森川時久は、なんとか喜劇的な要素を入れたいと話し合ったという。なお梅津栄が演じているのは、主人公一家の大学生である三男の友人の親戚。
24喜劇 初詣列車(91分・35mm・カラー)
- 2017年7月28日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月12日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
「喜劇・列車」シリーズの最終第3作。国鉄の車掌・新作(渥美)が幼馴染の美和子(佐久間)と再会し、彼女の行方不明の弟(小松)を探す手助けをする。東映で多彩なジャンル映画を作ってきた職人監督瀬川昌治は、本シリーズのヒットによって喜劇映画監督としての評価を確立し、同じ68年の暮れからは松竹に移り「喜劇・旅行」シリーズ(1968-72)全11作を撮った。
25博奕打ち 総長賭博(95分・35mm・カラー)
- 2017年7月27日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月4日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
任俠映画を代表する作品。やくざ一家の跡目相続をめぐる兄弟分同士の反目が、義理と人情のせめぎ合いと共に軋みをあげて悲劇へと突き進む。曽根晴美は、東映第4期ニューフェイス合格(1957年)から、凄味のある悪役へと成長し、任俠映画やアクション映画に欠かせない俳優となった。本作では親分・中井(鶴田)の命を受けて一家の二代目・石戸(名和)を守ろうとする岩吉に扮し、襲撃してきた親友・音吉(三上)の凶刃に倒れる印象深い役を演じている。
26日本暗黒史 情無用(90分・35mm・カラー)
- 2017年8月19日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月31日4:30 PM@長瀬記念ホール OZU
同じ工藤栄一監督による『日本暗黒史 血の抗争』(1967)に続くシリーズ第2作。温泉町を舞台に、新旧やくざ組織の対立をハードボイルドに描く。夫婦役を演じる安藤昇と桜町弘子のコミカルなやりとりも見もの。『博奕打ち 総長賭博』と2本立てで公開され、共に当時の若者たちから熱い支持を受けた。
27妖怪百物語(79分・35mm・カラー)
- 2017年8月6日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月15日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
小さな社が取り壊されたのを機に、古くから棲みついていた妖怪が次々と姿を現して悪人たちを懲らしめる。本作のヒットを受け、続いて『妖怪大戦争』(1968)と『東海道お化け道中』(1969)が製作され、黒田義之はこれら「妖怪三部作」の全てに特技監督あるいは監督として関わった。百鬼夜行のシーンは本作最大の見もの。
28引裂れた処女*(72分・35mm・パートカラー)
- 2017年8月17日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月3日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
ホステスの雅美(香取)が求婚されるが、実はそれは売春組織の罠だった…。日活ニューフェイス出身からピンク映画へと転身して成功を収め、「女王」と評された香取環の、葵映画専属時代(1967-68)の作品。香取に憧れて付き人をしていた白川和子が、盲目の少女役で出演。脚本の千葉隆志は西原儀一のペンネーム。NFC所蔵原版から作製したニュープリントでの上映。
29俺たちの荒野(91分・35mm・カラー)
- 2017年7月29日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月9日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
米軍基地のある街を舞台に男女3人の青春の夢と挫折を瑞々しく描き、日本映画監督協会の新人奨励賞に輝いた出目昌伸の第2作。邦画斜陽期にようやく監督昇進を果たした出目は、藤本眞澄プロデューサーから打診された2作目の企画を蹴って、ひっそりと準備していた本作の脚本をぶつけ、役者をそのままスライドさせて実現にこぎつけた。
30私が棄てた女(116分・35mm・パートカラー)
- 2017年7月27日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月11日4:30 PM@長瀬記念ホール OZU
遠藤周作の原作を山内久が大胆に脚色して映画化。政治運動に挫折し、今は良家の娘マリ子(浅丘)との愛のない結婚を選ぼうとしている努(河原崎)の前に、かつて自分が“棄てた女”ミツ(小林)が現れる…。新人小林トシ江(当時はトシエ)が、浦山監督の厳しい指導に応え、強烈な存在感を見せる。加藤治子はマリ子の母・ユリ子を、加藤武はミツに言い寄る青年八郎を演じる。
31尼寺博徒(86分・35mm・カラー)
- 2017年8月16日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月2日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
『警視庁物語』シリーズ等で知られる村山新治による女性任俠もの。尼寺に入った元胴師(野川)が、寺を食いつぶそうとするやくざを前に立ち上がる。加藤治子は尼寺の庵主・慈照を演じ、成熟した女性のエロティシズムを垣間見せる。ニュープリントでの上映。
32㊙女郎責め地獄*(77分・35mm・カラー)
- 2017年7月28日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月5日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
田中登監督そして日活ロマンポルノを代表する作品。吉原の百文女郎・おせん(中川)が、死と隣り合わせになった愛をエネルギッシュに生きるさまを描く。日活撮影所のオープン・セットを存分に活用した冒頭の長廻しや、人形浄瑠璃の演出を採り入れた大胆な趣向など華麗な演出に満ちている。子役から東宝の女優へとキャリアを重ねた中川梨絵は、1972年に日活入社、ロマンポルノ作品で女優として花開いた。音楽の月見里太一は鏑木創の変名。
33化石の森(117分・35mm・カラー)
- 2017年8月1日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月10日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
石原慎太郎の同名小説を映画化。大学病院の実習医・治夫(萩原)が母親に抱く嫌悪感や、移り気な恋心が描かれ、若さゆえの複雑で繊細な心情がとらえられる。八木昌子が演じるのは、子供の治療をきっかけとして治夫と深い仲になる女性で、この二人の関係が物語の行方を大きく左右していく。
34愛と誠(89分・35mm・カラー)
- 2017年7月30日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月10日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
同名漫画の実写映画化。幼い頃に運命的な出会いを果たした誠(西城)と愛(早乙女)が、高校で再会して繰り広げる学園青春映画。大映に入社し、その後フリーとなってからも印象的な脇役を演じ続けた三角八郎が、本作では早乙女家に仕え、愛の登下校の送り迎えをする西田運転手を演じている。また、早乙女愛は本作の役名を芸名として映画デビューを果たした。
35血を吸う薔薇(83分・35mm・カラー)
- 2017年7月29日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月10日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
女子大学に赴任してきた教員が吸血鬼になった学長夫妻と対決する、カルト的な人気を誇る和製ホラー「血を吸う」シリーズの3作目。『悪魔が呼んでいる』(1970)を含め、この時期の山本迪夫監督のホラー/スリラーに一貫して音楽をつけた眞鍋理一郎は、山本のロマンチシズム溢れる恐怖世界を陰から支える存在であった。
36沖田総司(92分・35mm・カラー)
- 2017年7月29日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月15日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
新選組の猛者の中でも一際腕のたつ美剣士ながら、肺病に侵され25歳で生涯を閉じた沖田総司。ハーフの新人草刈正雄の起用によって、美剣士として周囲に存在を認められながらも、組織の非情さの中で苦しみもがく現代的人間として、新たな総司像が描かれる。出目監督は公開中に血しぶきシーンのカットを迫られ憤慨したという。
37祭りの準備(116分・35mm・カラー)
- 2017年7月30日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月15日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
昭和30年代の高知県中村市(現・四万十市)を舞台に、猥雑な隣人たちに囲まれて暮らす青年・楯男(江藤)が、すべてのしがらみを断って上京するまでを描いた青春映画の名作。黒木和雄と多く組んだ伴野功は、岩波映画作品のほか、『青春の殺人者』(1976、長谷川和彦)など劇映画でも照明技師として活躍した。阿藤海は楯男の悪友・良介を演じる。
38狂った野獣(77分・35mm・カラー)
- 2017年7月30日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月16日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
宝石強盗が逃亡しようと乗ったバスに別の銀行強盗未遂犯が飛び込み、人質となった13人の乗客も、やがてそれぞれのエゴをむき出しにして車内を混乱に陥れる。しかも運転手には心筋梗塞の持病があり…。走り続けるバスという閉鎖空間で複数の人物が入り乱れ、物語を波状的に混乱・脱臼させていくさまは、正に中島貞夫作品の真骨頂。共同脚本の大原清秀は、東映作品やテレビで活躍した。りりィはDJの役で出演。
40瀬戸はよいとこ 花嫁観光船(92分・35mm・カラー)
- 2017年8月1日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月12日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
明石海峡連絡橋の工事再開を控えて、リゾート開発をめぐる人々の騒動をにぎやかに描いた瀬川昌治の隠れた名作。癖のある登場人物たちが複数の対立軸で入り乱れ、次々と意外な展開が生まれていく。結末の船のシーンも昂揚感に満ちる。瀬川と共同で脚本を書いた大川久男は、日活や東映作品からTVドラマやアニメまで、幅広いジャンルで活躍した。
39任俠外伝 玄海灘(122分・35mm・カラー)
- 2017年8月19日4:30 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月1日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
唐十郎の初映画監督作品。韓国からの密航者を東京に売り渡して生計を立てている近藤(安藤)の前に、25年前の朝鮮戦争時に自身が犯した女(李)とそっくりの李孝順(李の二役)が現れる…。唐の主宰劇団「状況劇場」の看板役者だった根津甚八が近藤の舎弟・田口に扮し、鶴見川のヘドロに顔を突っ込んで泳いだり、撮影中に何度も傷を負ったりと、その体当たり演技が抜群に輝いている。ニュープリントでの上映。
42世界名作童話 白鳥の王子(61分・35mm・カラー)
- 2017年8月18日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月30日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
グリム童話「白鳥の王子」とアンデルセン童話「野の白鳥」を基に、隆巴(本作で声の出演もしている女優・宮崎恭子のペンネーム)が脚色。魔女によって白鳥にされた6人の王子を救うため、妹姫エリザが試練に挑む。西沢信孝は、東映動画で白川大作に師事した後、TVアニメの演出や『マジンガーZ対暗黒大将軍』(1974)などを監督し、東映アニメーションに重要な貢献を果たした
41天保水滸伝(144分・35mm・カラー)
- 2017年8月1日6:30 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月11日10:30 AM@長瀬記念ホール OZU
江戸後期の農民指導者・大原幽学を主人公に、浪曲の「天保水滸伝」のエピソードも採り入れ、農民と博徒の生きざまを通して封建時代を描いた歴史大作。舞台俳優としてデビューし、『森は生きている』(1956、木村荘十二)以降は映画にも出演するようになった平幹二朗が幽学を演じる。平はクールな風貌と確かな演技力を生かし、二枚目から悪役まで多くの映画で重要な役を演じた。
43春男の翔んだ空(120分・35mm・カラー)
- 2017年8月18日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月31日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
知的障害児の教育に一生を捧げた小学校教師・野杉春男の伝記映画で、永六輔唯一の主演作。演じるにあたっては、野杉の姿を借りて自分が知っている多くの先生たちを再現したという。また愛川欽也扮する白石先生がアンパイアで参加した野球の試合場面は、生徒たちの自然な反応を生かし、アドリブを採り入れて作り上げられた。
44トラック野郎 突撃一番星(103分・35mm・カラー)
- 2017年8月17日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月2日4:30 PM@長瀬記念ホール OZU
70年代後半のデコトラブームを生んだ「トラック野郎」シリーズの第7作。長距離トラック運転手を主人公にした映画の企画自体、愛川欽也の発案だった。シリーズ全10作は5年間にわたり盆と正月の東映系映画館のスクリーンを飾り、愛川が演じた主人公・桃次郎(菅原)の相棒「やもめのジョナサン」は、彼の銀幕での代表的な役となった。ニュープリントでの上映。
45制服脅迫犯し*(62分・35mm・カラー)
- 2017年8月20日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月5日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
中山潔の監督デビュー作。中山は向井寛が代表を務める獅子プロで頭角を現し、その後自らプロダクションを設立、ピンク映画やビデオ作品を製作する傍ら、後進の映画作家も輩出した。NFC所蔵原版からニュープリントを作製して上映。
46連合艦隊(145分・35mm・カラー)
8月13日『連合艦隊』上映中止のお詫びと振替上映のお知らせ<
- 2017年8月2日6:30 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月13日10:30 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年10月15日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年10月15日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
太平洋戦争の開戦から終戦までを連合艦隊の命運を通して描く戦記大作。大映、新東宝、東映、東宝で活躍した須崎勝彌は学徒出陣経験を持ち、同じ松林監督との『人間魚雷回天』(1955)以降は多くの戦争映画のシナリオを執筆し、特に晩年はライフワークとした。また本作では、東宝映像(現・東宝映像美術)の録音技師・西尾曻(2016年没)によって、日本ではじめてドルビー光学ステレオ録音が導入された。
47さらば愛しき大地(134分・35mm・カラー)
- 2017年8月22日3:45 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月31日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
柳町光男が自身の出身地である茨城県鹿島を舞台に、2年の構想をかけて脚本を執筆し、自ら製作して撮った力作。工業地帯でダンプ運転手として働く幸雄(根津)が、2人の子供を亡くしたことをきっかけに精神の均衡を崩し、周囲を巻き込みながら自滅していく姿を描く。鬼気迫る演技で主役を務めた根津甚八は本作で『キネマ旬報』主演男優賞を獲得、自身の代表作となった。
48愛の陽炎(108分・35mm・カラー)
- 2017年8月22日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年8月30日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
20歳の快活なルミ子(伊藤)が、結婚を約束していたトラック運転手の岩松(萩原)に裏切られ、代々伝わる五寸釘で復讐を試みるサスペンス。劇団「つかこうへい事務所」に入団し、『蒲田行進曲』(1982)で映画初出演した萩原流行が、女癖が悪く金銭に執着するが、どこか悪人に徹しきれない弱さを抱えた男の役に挑んだ。また、当時の人気アイドル・伊藤麻衣子も、本作を機に女優として本格的に開眼した。
49ジャズ大名(84分・35mm・カラー)
- 2017年8月17日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月1日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
南北戦争が終わり解放された黒人奴隷3人が、なぜか幕末の日本に流れ着き、音楽好きの藩主の下で奇想天外な人生を歩む。今福将雄は『日本のいちばん長い日』(1967、岡本喜八)で映画デビュー後、(TVも含めた)岡本作品9本に出演する岡本組の常連俳優に。また小川真司はのちに洋画の吹替え(ロバート・デ・ニーロ他)やアニメの声優としても大活躍した。
50天空の城ラピュタ(124分・35mm・カラー)
- 2017年8月18日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月2日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
天空に浮かぶ伝説の城・ラピュタをめぐる、少年パズーと少女シータの冒険の物語。篠原征子は、厨房でシータが作業をするシーンなどの原画を担当。二木真希子は、パズーとシータの出会いの場面でシータが鳩に餌をやる様子を丁寧に描写し、「シークエンス全体を間違いなく豊か」にしたと宮崎監督から評された。保田道世は『風の谷のナウシカ』(1984)から『風立ちぬ』(2013)まで、宮崎映画の色彩設計をすべて担当。
52帝都物語(135分・35mm・カラー)
- 2017年8月23日6:30 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月5日3:45 PM@長瀬記念ホール OZU
大正時代の帝都・東京の破壊勢力と防衛勢力が超能力で衝突するさまを特撮を交えて描いた怪奇スペクタクル。池谷仙克は、TV「ウルトラマン」(1966-67)の特撮美術を皮切りに、多くの実相寺作品でその美術面を支え、他に鈴木清順監督『陽炎座』(1981)『夢二』(1991)、篠田正浩監督『写楽』(1993)などの美術も手がけた。
5119 ナインティーン(94分・35mm・カラー)
- 2017年8月20日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月1日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
アイドルグループ少年隊が時空を超えるタイムパトローラーを演じたSF映画だが、核心はタイトルが示す通り、少年と大人の狭間に立つ3人の青春の葛藤。山下賢章監督は、本作の7年後、川北紘一特技監督と再度組んだ『ゴジラvsスペースゴジラ』(1994)でも「特撮映画といえど人間ドラマに傾注したい」と肌合いの違うゴジラ作品を創り上げた。
53死霊の罠(100分・35mm・カラー)
- 2017年8月20日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月6日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
日本初の本格的スプラッター映画として名高い1本。深夜テレビ番組のレポーター名美(小野)が、残虐な内容のビデオテープを受け取る。撮影場所と思われる廃墟にTVクルーと共に訪れた名美を待っていたのは、血の惨劇だった…。本作で何度も繰り返される印象深いテーマ曲を書いた吉良知彦(ロックバンドZABADAKのリーダーとしても知られる)は、その後も池田敏春と2本の映画で組んだ。ニュープリントでの上映。
54ありふれた愛に関する調査(107分・35mm・カラー)
- 2017年8月22日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月6日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
浮気調査やヤクザの使い走りで生計を立てる、しがない中年探偵(奥田)が、テレビの美人天気キャスター(池田)の依頼を受け、彼女が一夜を共にした男(世良)を探し始める…。男の情けなさや格好悪さの描写が積み重ねられ、生きることの哀しさが立ち上がる。探偵事務所の内部をはじめ、冷たさと暖かさが同居した繊細な照明を本作で設計した金沢正夫は、『真夜中のボクサー』(1983、高橋三千綱)や『UNLOVED』(2001、万田邦敏)など多くの作品の光と影を作り上げた。
55蒸気機関車の詩/ぼくに涙はにあわない(計67分)
- 2017年8月23日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月9日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
蒸気機関車の詩(16分・35mm・カラー)
蒸気機関車が日本の鉄道から姿を消す直前に、その美しさと力強さをフィルムに収めた児童向け短篇。元機関士の老人(日野)の語りと共に、四季折々の日本各地で走る蒸気機関車の姿がとらえられる。飯塚二郎は1958年に日活入社、13年間の助監督生活ののち児童映画部に移り、本作で監督デビューを果たした。その後は、病に冒される大学サッカー部の青年を描いた『太陽は泣かない』(1976)などを撮った。ニュープリントでの上映。
ぼくに涙はにあわない(51分・16mm・カラー)
教育映画祭で文部大臣賞を受賞した、黒田義之の教育劇映画。高校ラグビーの試合で負傷して手足が不自由になった少年が、周囲に支えられながら辛抱強くリハビリを続け、新しい人生に向かって前進する姿を描く。
56光りの島 ISLAND OF LIGHT 他(計130分)
- 2017年8月23日3:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月10日10:30 AM@長瀬記念ホール OZU
土くれの歳時記 民俗舞踊集(22分・16mm・白黒)
第15回芸術祭で発表された、花柳徳兵衛舞踊団による民俗舞踊の記録映画。照明の渡辺生は、戦前に東京発声で照明助手としてキャリアをスタートし、戦後はフリーの照明技師として主に文化記録映画で活躍する傍ら、自ら記録映画も製作した。また、アルツハイマー病に罹った妻を自ら撮影・照明した『おてんとうさまがほしい』(1994、構成編集:佐藤真)でも知られる。
民と匠の伝説 三五荘の記録(50分・16mm・カラー)
山梨県塩山市に建てられ、1935年に軽井沢に移築された「三五荘」の歴史的変遷と建築的特徴を調査したドキュメンタリー。文部大臣賞受賞。原節子が訪問した様子など、貴重なフッテージを含む。監督の武重邦夫は今村昌平監督(本作では製作総指揮)に師事し、今村プロでの活動や、今村と共に設立した横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)の運営など、製作と教育両面において今村を支えた。
光りの島 ISLAND OF LIGHT(58分・16mm・カラー)
岩波映画でドキュメンタリーを学び、自主製作映画『黒神』(1970)や『小川プロ訪問記』(1981)などで知られる大重潤一郎が、初めて沖縄の自然を撮った作品。撮影自体は1980年代になされており、阪神淡路大震災後に神戸で編集・完成された。大重は本作以降も沖縄を記録し続けた。大重監督本人の寄贈プリントによる上映。
光りの島 ISLAND OF LIGHT(振替上映)(58分・16mm・カラー)
- 2017年11月15日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
岩波映画でドキュメンタリーを学び、自主製作映画『黒神』(1970)や『小川プロ訪問記』(1981)などで知られる大重潤一郎が、初めて沖縄の自然を撮った作品。撮影自体は1980年代になされており、阪神淡路大震災後に神戸で編集・完成された。大重は本作以降も沖縄を記録し続けた。大重監督本人の寄贈プリントによる上映。
57WINDS OF GOD(97分・35mm・カラー)
- 2017年8月24日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月9日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
売れないお笑いコンビの誠(今井)と金太(山口)は交通事故に遭って気を失う。気が付くと第二次大戦中へとタイムスリップし、なんと特攻隊員と体が入れ替わっていた…。父親と同様、自身も自衛官だった俳優の今井雅之が戯曲を書き、1988年に初演した舞台の映画化。今井は以後も本作をライフワークとし、27年間上演しつづけた。ニュープリントでの上映。
59したくて、したくて、たまらない、女。*(61分・35mm・カラー)
- 2017年8月27日5:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月7日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
他に類を見ないユニークな発想で生涯に7本の映画を遺した沖島勲の第3作。地方の温泉旅館に帰省した大学生の洋一(倉田)は、毎夜露天風呂に出没し、男たちとセックスをしては消えるという謎の美女(城野)のことが気になって…。人間の性的欲望をとらえるおおらかな視点や、現実と虚構がダイナミックに交じり合う展開は、沖島作品ならでは。
58ファザーファッカー(90分・35mm・カラー)
- 2017年8月24日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月3日2:30 PM@長瀬記念ホール OZU
ホステスをしている母親(桃井)と娘二人(中村、矢島)の3人家族に、ある日、母の客だという男(秋山)が養父として闖入する。支配欲の強い男は思春期を迎えた長女に異常な関心を示すのだった…。1980年、鈴木清順監督『ツィゴイネルワイゼン』を皮切りに、自社「シネマ・プラセット」で映画製作と興行を一本化するドーム型の移動式映画館公開に踏み出し、邦画界に一石を投じた荒戸源次郎の初監督作。ニュープリントでの上映。
60GAMA 月桃の花(110分・35mm・カラー)
- 2017年8月25日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月7日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
舞台劇「洞窟」の映画化。娘と米軍パイロットとの間に生まれた孫(川平)の訪問を受けた祖母(朝霧)が、沖縄上陸作戦中の、ある洞窟での筆舌に尽くしがたい体験を語る。平良とみが演じるのは、村の祭事を司る神女のカミおばあで、住民を守ろうとしない日本兵を非難する場面は圧倒的迫力。この役は彼女にとって、原作の舞台で何十年も演じ続けてきた特別なものだった。
61戦後在日五〇年史 在日(259分・16mm・カラー)
- 2017年8月25日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月10日1:45 PM@長瀬記念ホール OZU
大島渚の助監督や東映東京でのテレビ作品への関与を経て、自身のプロダクションを設立し『指紋押捺拒否』(1984)を発表した呉徳洙監督が取り組んだ大作。前半では、日本の敗戦から50年にわたる在日コリアンに関わる種々の出来事の記録映像が年代順に紹介され(歴史篇)、後半では、一世から三世まで6人の在日コリアンそれぞれの生き方が掘り下げられる(人物篇)。GHQの元担当官の証言など貴重な映像資料も含む。
※前半(上映開始から135分)終了時に10分の休憩を取ります。
62御法度(100分・35mm・カラー)
- 2017年8月29日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月6日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
司馬遼太郎の短篇を映画化した、大島渚最後の監督作。新選組に一人の美少年が入隊し、彼のために組織の統制が崩れていく。本作が映画デビューの松田龍平はその年の新人賞を総なめにすることとなった。元持昌之は他に『鑓の権三』(1986、篠田正浩)や『武士の家計簿』(2010、森田芳光)などの製作も手がけた。
63郡上 一揆(112分・35mm・カラー)
- 2017年8月29日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月8日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
舞台劇「郡上の立百姓」の映画化。1754-58年に起こった、群上藩主の横暴に対する農民たちの命がけの闘いが描かれる。撮影は岐阜県郡上郡(現・郡上市)をはじめとする地元自治体の協力を得て進められ、大勢のエキストラが動員されたシーンは圧巻の仕上がり。神山征二郎監督と公私にわたるパートナーだった加藤伸代は、本作でも緻密で精力的な取材を経て脚本に反映させ、骨太な歴史劇を構築した。
65青の炎(116分・35mm・カラー)
- 2017年8月24日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月9日4:30 PM@長瀬記念ホール OZU
10年前に母親(秋吉)と離婚した養父(山本)の出現に伴い、平穏な生活を壊される一家。高校生の長男・秀一(二宮)は家族を守るため、養父の綿密な殺害計画を立てはじめる。俳優からキャリアをスタートし、やがて日本を代表する舞台演出家となった蜷川幸雄は、本作を含め5本の劇映画監督作を遺した。ニュープリントでの上映。
64たそがれ清兵衛(129分・35mm・カラー)
- 2017年8月29日4:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月7日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
藤沢周平の小説を映画化した山田洋次の時代劇第1作。内職で家族の生活を支えるため、下城の太鼓とともにまっすぐ帰宅するのが日課の清兵衛(真田)だったが、幼なじみを救ったことから剣の腕が知れ渡り、上意討ちの討手を命じられてしまう。冨田勲は「本作の原点は『シェーン』(1953)の主題曲、大自然と動かざる山が人の営みをじっと見守っているという感じ」と語っている。
66一万年、後….。(77分・DCP・カラー)
- 2017年8月27日2:00 PM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月8日7:00 PM@長瀬記念ホール OZU
阿藤快(海)の初主演作。一万年後の未来、正一(田村)と淳子(遠藤)の兄妹が暮らす民家に、叔父さんを名乗る男(阿藤)が現れる。男と兄妹は、日常から形而上的な話題まで縦横無尽に対話を続け、世界と人間のあり方が寓話的に照射される。投影画面の活用や表現主義的な照明など、デジタル時代に即したさまざまな技法的実験も興味深い。デジタル原版のフォーマット変換により作成したDCPでの上映。
67パークアンドラブホテル(111分・35mm・カラー)
- 2017年8月27日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月5日1:00 PM@長瀬記念ホール OZU
59歳の艶子(りりィ)が経営する、都会のど真ん中にあるラブホテル。なぜかその屋上には、高齢者や子供たちが日々集う。艶子と3人の女性の関係を軸に物語は展開していく。脚本も執筆した熊坂出監督は『ヴィタール』(2004、塚本晋也)でのりりィに感銘を受け、彼女が演じるイメージで艶子の役を書いた。ニュープリントでの上映。
68終の信託(144分・35mm・カラー)
- 2017年9月3日11:00 AM@長瀬記念ホール OZU
- 2017年9月8日12:30 PM@長瀬記念ホール OZU
女医の綾乃(草刈)は、心肺停止状態になった患者の江木(役所)から人工呼吸装置を外す。数年後、彼女は行為の正当性をめぐり、殺人罪に問おうとする検事(大沢)と激しく対決する。周防監督のほか、石井隆監督との仕事でも知られる撮影の寺田緑郎は、本作で優れた新人撮影監督を顕彰する三浦賞を受賞した。ニュープリントでの上映。
■作品によって開映時間が異なりますのでご注意ください。
■*印は成人指定作品です。
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『名もなく貧しく美しく』バリアフリー上映のお知らせ
8月26日(土)12:30pmの回
聴覚障害者向け字幕投影
磁気ループシステム
視覚障害者向け音声ガイド付き上映
磁気ループシステム座席(30席)、音声ガイド受信機(20台)は事前予約制です。
事前予約は、それぞれ以下の要領でメールあるいはFAXにてお申込みください。受付票をメールあるいはご記入いただいた連絡先に返信いたします。
磁気ループシステム座席ご希望の方
*難聴者の聞こえを支援する設備です。ご利用には、磁気コイル付補聴器(“T”マーク付補聴器)をご持参下さい。
件 名:バリアフリー上映 磁気ループ座席申込み
記入事項:①磁気ループシステム座席 希望者全員の名前
②希望座席数
③FAXでお申込みの方は、連絡先(電話もしくはFAX番号)
音声ガイド受信機利用ご希望の方
件 名:バリアフリー上映音声ガイド申込み
記入事項:①音声ガイド利用希望者全員の名前
②希望台数
③FAXでお申込みの方は、連絡先(電話もしくはFAX番号)
締 切:8月12日(土)14時
*定員に達し次第、締め切ります。
申込先:nfc-pr@momat.go.jp
FAX 03-3561-0830 フィルムセンター事業推進室
協 力:Palabra株式会社
特別協力:社会福祉法人 聴力障害者情報文化センター
国立新美術館
★各回の開映後の入場はできません。
★受付票をお持ちの方も、ご来場が12:20を過ぎますと、満席でご入場いただけない場合がございます。ご了承ください。
★当館に駐車場はございませんので、公共交通機関のご利用ください。
★やむをえずキャンセルされる場合は、必ず事前にご連絡をお願いします。