開催中の展示

  • 常設展
  • 展示企画

NFAJコレクションでみる 日本映画の歴史

Nihon Eiga: The History of Japanese Film

From the NFAJ Non-film Collection

概要

会場:
国立映画アーカイブ 展示室(7F)
会期:
常設
開室時間:
11:00am-6:30pm(入室は6:00pmまで)
*毎月末金曜日は11:00am-8:00pm(入室は7:30pmまで)
休室日:
企画展の休室日
観覧料:
一般250円(200円)/大学生130円(60円)/65歳以上・高校生以下及び18歳未満、障害者手帳をお持ちの方(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料
* 料金は企画展の入場料を含みます。
*( )内は20名以上の団体料金です。
*学生、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方、キャンパスメンバーズの方はそれぞれ入室の際、証明できるものをご提示ください。
*国立映画アーカイブの上映観覧券(オンラインチケット「購入確認メール」)をご提示いただくと、1回に限り団体料金が適用されます。
*2024年11月3日(日・祝)「文化の日」は、無料でご覧いただけます。
主催:
国立映画アーカイブ

※2017年度より全解説パネル・展示品キャプションが日本語・英語・中国語・韓国語の4か国語表記となりました。
※常設展の入口に掲示しております日本の「映画製作会社の系譜」パネルは下の画像からも拡大してご覧いただけます。

画像の説明文

 

当館研究員も出演する音声プログラム(主催・運営:33tab/有料)

画像の説明文

 

時代を超えて語りかける映画史の証言者たち

初期の国産映写機   ローヤルH型ヘッドマシン(高密工業)、ランプハウス(マツダ)ほか

 

映画フィルムと並んで、国立映画アーカイブの収集活動のもう一つの柱であるノンフィルム資料は、年を追うごとに充実の度を深めています。

現在では58,000枚のポスター、705,000枚のスチル写真、46,000冊の映画図書のほか、雑誌・撮影台本・撮影機・映写機・映画人の個人資料・映画館プログラムなどの莫大な資料を有するに至りました。

絵とき「映画法」(1939年) 国家による映画統制を絵で解説

『なまくら刀』(1917年、幸内純一監督)
現存する日本最古のアニメーション映画

また、映画専用の展示室がオープンした2002年以来、フィルムセンター(当時)はこうした資料の中でも特に貴重なものを「展覧会 映画遺産」として公開し、過去の映画の発掘や復元の成果を紹介しながら日本の映画保存運動の軌跡を振り返りました。

そして、こうしたフィルム・アーカイブ活動の積み重ねによって実現した常設展示が、この「NFAJコレクションでみる 日本映画の歴史」です。

時代ごとの珍しいコレクションを一堂に集めて展示することで、映画人・撮影所・技術革新・ジャンル・広報宣伝・映画政策といったさまざまな側面から日本映画の歴史的な流れをたどることができます。

さらに、アニメーション映画のコーナーを設置したのも新たな試みです。

田中絹代 着色ブロマイド

当館が誇る貴重なコレクションの数々をどうぞご覧ください。

「頗る非常大博士 駒田好洋来演」ポスター(1904年頃)
駒田は全国を巡回した先駆的な活動写真弁士

ナトコ映写機   占領軍が日本の民主化教育に用いた16mm映写機

東映動画『こねこのスタジオ』(1959年)絵コンテ台本
原画:森やすじ(康二)

レフシー紙フィルム  『たから箱』(1936年)

雑誌「活動写真界」(1911年) 表紙画:斎藤五百枝

浅草富士館「富士週報」(1930-31年)   表紙画:水島良成

章の構成

日本映画のはじまり 映画前史~1910年代
The Birth of Japanese Film: from the Pre-Cinema Period to the 1910s
サイレント映画の黄金時代 1920年代
The Golden Age of Silent Film: the 1920s
トーキー革命へ 1930年代
The Advent of Talkies: the 1930s
戦時下の日本映画 1930年代後半~1945年
Japanese Film in Wartime: from the Late 1930s to 1945
第二次大戦後の黄金時代 1945年~1950年代
The Postwar Golden Age: from 1945 to the 1950s
日本映画のひろがり 1960年代以降[展示室ロビー]
New trends in Japanese Film: the 1960s [Reception area]
日本のアニメーション映画
Japanese Animation

[Chapter Texts and Captions in Japanese, English, Chinese and Korean.]

 

 

出品リスト

凡例:
・本リストの通番と会場内での配列順序は一致していない場合があります。
・展示資料はすべて国立映画アーカイブの所蔵です。
・出品内容はやむを得ず変更される場合があります。

 

第1章 日本映画のはじまり 映画前史~1910年代

映画伝来

・『明治の日本』(1897-99年、コンスタン・ジレル=ガブリエル・ヴェール=柴田常吉撮影) 上映時間:約22分
・鈴木重吉監督がルイ・リュミエールから譲り受けたシネマトグラフ・オリジナルフィルム(1927年)
・ルイ・リュミエールと中田俊造(1931年)
・道頓堀 角座「天然色活動大写真」(1903年)ポスター
・「VITASCOPE 活動大写真」(1899年頃)ポスター
・「神田錦輝舘活動大写真の図」(「風俗画報」第138号、1897年)
・“写し絵”のオリジナル種板・公演器具

 

紅葉狩

・『紅葉狩』(1899年、柴田常吉撮影) 上映時間:約6分

 

映画産業のはじまり

・パテー プロフェッショナル撮影機
・吉沢商店目黒撮影所グラスステージでの撮影風景
・「幻燈器械及映画 活動写真器械及附属品定価表」(1909年)
・雑誌「活動写真界」第21号(1911年)
・バイオスコープ撮影機
・Mパテー商会「田泉保直南極探検出発記念」写真(1911年)
・『日本南極探検』(1912年、田泉保直撮影) 上映時間:約3分(抜粋)
・Mパテー商会特約「番町演芸館」プログラム 3点
・神田 錦輝館「韓国一週」チラシ(1908年)
・神田 錦輝館(1907年頃)
・京橋 第一福宝館『ジゴマ』プログラム(1911年)
・四谷 第四福宝館プログラム(1911年) 2点
・「探偵小説 ジゴマ」(1915年)

 

日活の創立

・『カチューシャ』(1919年、田中栄三監督)ポスター
・『朝日さす前』(1920年、田中栄三監督)スチル写真
・雑誌「向島」創刊号(1923年)
・女形時代の衣笠貞之助 絵はがき
・佐藤圓治 ポートレイト/佐藤圓治愛用のシルクハット

 

天活と国活

・ウィリアムソン式和製撮影機
・桂田阿彌笠脚色台本 『忠孝美談宮島仇討 元和三勇士』(1915年)/『忍術破り 天童神力丸』(1917年)
・『五郎正宗孝子伝』(1915年、吉野二郎監督) 上映時間:約6分(抜粋)
・『旧劇 正宗孝子伝』説明台本
・沢村四郎五郎 ポートレイト
・国際活映株式会社各種文書【「御請書 御社仮撮影所及大道具置場建築工事一式」(1920年)/「撮影課員全俸給予算」/『アルプスの花』『山恋し』予算表(1920年)/『罪の夫』衣裳明細(1920年)】
・『寒椿』(1921年、畑中蓼坡監督) 上映時間:約6分(抜粋)

 

最初のスター 尾上松之助

・『忠臣蔵』(1910-12年、牧野省三監督) 上映時間:約4分(抜粋)
・『岩見重太郎』(1917年)ポスター
・尾上松之助 絵はがき【『日本銀次』(1914年、牧野省三監督)/『雷鳴六郎』(1915年、牧野省三監督)/『深草物語(石井源八郎)』(1915年、牧野省三監 督)/『大前田英五郎』(1915年、辻吉郎監督)/『小松嵐』(1915年)/『怪鼠伝』(1915年、牧野省三監督)/『雷門大火 血染の纏』(1916年)】
・浅草 富士館『荒木又右衛門』(1925年、池田富保監督)チラシ

 

牧野省三とマキノプロダクション

・牧野省三 ポートレイト 2点
・寿々喜多呂九平直筆台本【『江戸怪賊伝 影法師』(1925年、二川文太郎監督、阪東妻三郎主演)/『或る殿様の話』(新妻逸平太名義、1925年、二川文太郎監督、中根龍太郎主演)/『豪剣 清水一角』(1929年、二川文太郎監督、谷崎十郎主演)】
・『実録忠臣蔵』(1928年、牧野省三監督)記念アルバム
・マキノ正博(雅広) 『恋山彦』(1937年)撮影スナップ
・『浪人街 第一話 美しき獲物』(1928年、マキノ正博監督)スチル写真

 

初期映画と著名弁士による映画説明集[エンドレス16mm映写機]

『日本映画史 第一部・第二部』(1941年、大田皓一構成、松井翠声解説)より 上映時間:約8分(抜粋)

 

抜粋作品【『鳰の浮巣』 (1900年、土屋常二撮影、初代中村鴈治郎出演)/『不如帰』(製作年代不詳、山崎長之輔出演)/連鎖劇『相合傘』(製作年代不詳)/『毒流』(アメリ カ、1916年、ロイス・ウェーバー監督、生駒雷遊説明)/『幻影の女』(1920年、帰山教正監督)/『虞美人草』(1921年、小谷ヘンリー監督、栗 島すみ子出演)/『カリガリ博士』(ドイツ、1920年、ロベルト・ヴィーネ監督、徳川夢声説明)/『船頭小唄』(1923年、池田義信監督、栗島すみ子 出演)】

 

第2章 サイレント映画の黄金時代 1920年代

純映画劇運動

・帰山教正 ポートレイト
・『生の輝き』(1919年、帰山教正監督)スチル写真
・『父よ何処へ』(1923年、帰山教正監督)撮影台本
・栗原トーマス ポートレイト
・『葛飾砂子』(1920年、栗原トーマス監督)スチル写真
・『雛祭の夜』(1921年、栗原トーマス監督)撮影スナップ
・「千代田週報」第26号(1920年)/雑誌「ムーヴィー THE MOVIE」創刊号(1921年)
・『成金』(1918年頃、栗原トーマス=ハリー・ウィリアムズ監督) 上映時間:約6分(抜粋)
・『路上の霊魂』(1921年、村田実監督)スチル写真
・道頓堀 角座/新京極 歌舞伎座 『路上の霊魂』プログラム
・村田実 ポートレイト
・牛原虚彦 ポートレイト
・栗島すみ子 ポートレイト・絵はがき・ブロマイド
・雑誌「蒲田」創刊号(1922年)/雑誌「蒲田画報」創刊号(1923年)

 

“活弁時代”

・「頗る非常大博士 駒田好洋来演」(1904年頃)ポスター
・「全国活動写真弁士大番付」第8輯(1917年)
・浅草 電気館「第二回獅子吼大会号」プログラム(1920年)/浅草 キネマ倶楽部「第四回獅子吼大会」プログラム(1922年)
・徳川夢声 ポートレイト
・雑誌「笑の王国」創刊号・新年号(1933-34年)

 

記録映画・ニュース映画

・『関東大震大火実況』(1923年、白井茂撮影) 上映時間:約6分(抜粋)
・池袋 平和館「罹災義捐慰安活動写真」(1923年)ビラ/本郷 駒込館「ドクトル・マブゼ/東京大震火災の実写」(1923年)ビラ
・アーケリー撮影機
・『黒部峡谷探検』(1927年、白井茂撮影)撮影スナップ
・アイモ撮影機
・『朝日世界ニュース』のキャメラマン 記念写真(1936年)

 

パルボ撮影機

・パルボL型撮影機
・衣笠貞之助とパルボ(1937年、木村伊兵衛撮影)

 

『狂った一頁』と衣笠貞之助

・『狂つた一頁』(1926年、衣笠貞之助監督) 上映時間:約5分(抜粋)
・『狂つた一頁』脚本原稿および撮影メモ
・『狂つた一頁』絵はがき・写真 5点
・『雪之丞変化』(1935年、衣笠貞之助監督)ポスター

 

『忠次旅日記』と伊藤大輔

・『忠次旅日記』(1927年、伊藤大輔監督) 上映時間:約7分(抜粋)
・『続大岡政談 魔像解決篇』(1931年、伊藤大輔監督)撮影スナップ
・伊藤大輔宛はがき(1934年)

 

六大時代劇スター

・大河内傳次郎『丹下左膳 第1篇』(1933年、伊藤大輔監督)ポスター
・大河内傳次郎表紙「富士週報」第155号・第168号・第192号(1930-31年)
・阪東妻三郎『無明地獄』(1926年、陸大蔵監督)ポスター
・阪東妻三郎『蛇眼』(1926年、志波西果監督)ポスター
・阪東妻三郎 絵はがき集「妻三郎一派」A・B/絵はがき『洛陽餓ゆ』(1931年、東隆史監督)
・嵐寛寿郎『鞍馬天狗』(1928年、山口哲平監督)ポスター
・嵐寛寿郎 ブロマイドと「マキノ映画入社御挨拶」(1927年)
・市川右太衛門『浄魂』ポスター(1927年、押本七之助監督)
・雑誌「右太衛門映画」第2巻第1号(1928年)
・片岡千恵蔵『天下太平記』(1933年、稲垣浩監督)ポスター
・片岡千恵蔵「マキノ映画入社御挨拶」(1927年)
・雑誌「千恵蔵映画」創刊号(1929年)
・林長二郎『乱軍』(1927年、犬塚稔監督)ポスター
・林長二郎/長谷川一夫 ブロマイド/『雪之丞変化』(1935年、衣笠貞之助監督)スチル写真(二役)

 

帝国キネマ

・『忠孝義談』(1928年、石山稔監督)と『忠僕直助』(1928年、渡辺新太郎監督)ポスター
・『旋風時代』(1930年、志波西果監督)ポスター

 

小型映画・玩具映画

・荻野茂二旧蔵パテベビー9.5mm撮影機
・荻野茂二旧蔵パテベビー9.5mm映写機
・『AN EXPRESSION(表現)』(1935年、荻野茂二監督) 上映時間:約3分
・小型映画雑誌「日本パテーシネ」1932年1月号
・『斬人斬馬剣』(1929年、伊藤大輔監督) 上映時間:約5分(抜粋)
・ライオン手回し式35mm映写機
・レフシー 紙フィルム【『たから箱』(1936年)/『のらくろ万歳』(1937年)】

 

プロキノ

・「プロキノ第3回公開」プログラム(1930年)
・雑誌「プロキノ」創刊号(1931年)

 

 

第3章 トーキー革命へ 1930年代

鈴木重吉

・『何が彼女をそうさせたか』(1930年、鈴木重吉監督)ポスター
・イーストフォン・ディスク『子守唄』
・『子守唄』(1930年、鈴木重吉監督)ポスター
・『子守唄』スチル写真

 

トーキー時代来る

・『藤原義江の ふるさと』(1930年、溝口健二監督) 上映時間:約1分(抜粋)
・『藤原義江の ふるさと』ポスター
・『マダムと女房』(1931年、五所平之助監督)スチル写真
・『マダムと女房』チラシ
・『隣の雑音』撮影台本(1931年)

 

松竹モダニズム

・五所平之助 ポートレイト
・五所平之助 昇進の辞令 2点
・『明治はるあき』(1968年、五所平之助監督)五所平之助あやつり人形
・『隣の八重ちやん』(1934年、島津保次郎監督)ポスター
・『風の中の子供』(1937年、清水宏監督)ポスター

 

田中絹代

・田中絹代 ブロマイド 4点
・『人生のお荷物』(1935年、五所平之助監督)ポスター
・田中絹代愛用文具

 

小津安二郎

・小津安二郎 ポートレイト・スナップ写真 5点
・『淑女は何を忘れたか』(1937年、小津安二郎監督)ポスター
・『東京物語』(1953年、小津安二郎監督)ポスター
・『東京物語』撮影台本

 

日活多摩川撮影所

・『限りなき前進』(1937年、内田吐夢監督)ポスター
・『土』(1939年、内田吐夢監督)スチル写真・撮影スナップ/内田吐夢 ポートレイト
・『土』ラッシュ・フィルム 上映時間:約5分
・内田吐夢自作のペン皿
・小杉勇 ポートレイト
・『土と兵隊』(1939年、田坂具隆)現地撮影記念寄せ書き
・『土と兵隊』スチル写真・撮影スナップ
・銀座劇場『土と兵隊』プログラム

 

日本映画監督協会

・「日本映画監督協会創立趣意書」および挨拶状(1936年)
・衣笠貞之助宛の書簡(1936年)
・「日本映画監督協会創立の集い」記念写真(1936年)

 

P.C.L.から東宝へ

・東宝映画の設立通達文書(1937年)
・『若い人』(1937年、豊田四郎監督)ポスター
・榎本健一主演『どんぐり頓兵衛』(1936年、山本嘉次郎監督)ポスター
・古川緑波主演『突貫駅長』(1945年、斎藤寅次郎監督)ポスター
・『ハワイ・マレー沖海戦』(1942年、山本嘉次郎監督)写真帖

 

山中貞雄

・山中貞雄 ポートレイト
・山中貞雄追悼碑拓本
・『人情紙風船』(1937年、山中貞雄監督)スチル写真

 

河合映画・大都映画

・『平井権八』(1928年、丘虹二監督)ポスター
・『火の車お万』(1928年、曽根純三監督)ポスター
・雑誌「大都映画」(1936年)
・「大都映画スチールアルバム」 2冊

 

 

第4章 戦時下の日本映画 1930年代後半~1945年

国産映写機

・高密工業製 映写機ヘッドマシン ローヤルH型/ローラー 映写機サウンドヘッド/マツダ製 映写機ランプハウス/高密工業 映写機スタンド

 

映画統制と映画法

・内務省映画検閲 検印 4点
・「活動写真フィルム検閲時報 大正十五年度」原本と「検閲カード」
・『浪華悲歌』(1936年、溝口健二監督)内務省検閲認可台本
・絵とき「映画法」(1939年)
・『日本ニュース 第七十八号』(1941年)ポスター
・『勝利の日まで』(1945年、成瀬巳喜男監督)ポスター
・「日本映画俳優名鑑 昭和十八年後期版」(1943年)

 

植民地と映画

・アスカニア撮影機
・『娘々廟会』(1940年、芥川光蔵編集)撮影スナップ
・『支那事変後方記録 上海』(1938年、亀井文夫監督)ポスター
・雑誌「満洲映画」創刊号 日文版・満文版(1937年)/通信「華影通信」第1号(1943年)
・李香蘭ポートレイトと『蜜月快車』(1938年、上野真嗣監督)スチル写真
・『萬世流芳』(1942年、卜萬蒼監督ほか)ポスター
・飯村正旧蔵『南海の花束』(1942年、阿部豊監督)アルバム

 

 

第5章 第二次大戦後の黄金時代 1945年~1950年代

ミッチェルNC型撮影機

・ミッチェルNC型撮影機

 

ナトコ映写機

・ナトコ16mmサウンド映写機

 

黒澤明

・本木荘二郎旧蔵『羅生門』(1950年、黒澤明監督)撮影台本
・本木荘二郎旧蔵『羅生門』ヴェネチア国際映画祭金獅子賞トロフィー(1951年)
・『羅生門』ポスター
・本木荘二郎旧蔵『生きものの記録』(1955年、黒澤明監督)題名選考案文書
・村木忍『どですかでん』(1970年、黒澤明監督)衣裳デッサン
・志村喬旧蔵『生きる』(1952年、黒澤明監督)アルバム

 

溝口健二 水谷浩コレクションより

・『西鶴一代女』(1952年、溝口健二監督)ポスター
・水谷浩『新、平家物語』(1955年、溝口健二監督)セット・デザイン
・水谷浩『新、平家物語』衣裳デザイン 2点
・溝口健二デス・マスク
・シネマテーク・フランセーズへ溝口健二デス・マスクを寄贈する水谷浩
・水谷浩デス・マスク
・『近松物語』(1954年、溝口健二監督)アルバム

 

成瀬巳喜男

・中古智『山の音』(1954年、成瀬巳喜男監督)セット・デザイン
・『おかあさん』(1952年、成瀬巳喜男監督)アルバム

 

最初のカラー映画と木下惠介

・『カルメン故郷に帰る』(1951年、木下惠介監督)ポスター
・『カルメン故郷に帰る』カラー・フィルム付きしおり

 

コニカラー・システム

・コニカラー(モノプレン・マルチイメージ・ワンショット)カメラ 101号機
・『緑はるかに』(1955年、井上梅次監督)撮影スナップ

 

特殊撮影

・『ゴジラ』(1954年、本多猪四郎監督、円谷英二特技監督)ポスター
・「大映スクリーンプロセス・テストの記録」(大映東京撮影所プロセス・テスト班、1953年)

 

独立プロ映画運動

・『にごりえ』(1953年、今井正監督)ポスター
・『ひめゆりの塔』(1953年、今井正監督)アルバム
・『真空地帯』(1952年、山本薩夫監督)撮影台本
・『偽れる盛装』(1951年、吉村公三郎監督)撮影台本
・『裸の島』(1960年、新藤兼人監督)ポスター

 

 

第6章 日本映画のひろがり 1960年代 [展示室ロビー]

戦後に活躍した監督たち

小林正樹、渋谷実、中村登、野村芳太郎、大島渚、吉田喜重、篠田正浩、山田洋次、稲垣浩、豊田四郎、今井正、谷口千吉、本多猪四郎、岡本喜八、古澤憲吾、吉村公三郎、市川崑、森一生、三隅研次、増村保造、松田定次、マキノ雅弘、加藤泰、深作欣二、石井輝男、田坂具隆、川島雄三、西河克己、今村昌平、鈴木清順、舛田利雄、蔵原惟繕、中川信夫、新藤兼人、山本薩夫、羽仁進

 

デジタル写真帖 日本映画を彩った名優たち(80名)

[パソコン展示]

 

 

第7章 日本のアニメーション映画

アニメーション映画のはじまり

・『なまくら刀(塙凹内名刀之巻)』(1917年、幸内純一監督) 上映時間:約4分

 

大藤信郎

・大藤信郎 ポートレイト
・『色彩漫画の出来る迄』(1937年、荻野茂二監督) 上映時間:約5分
・『天狗退治』(1934年、大藤信郎監督)ポスター
・大藤信郎千代紙作品 2点
・『幽霊船』(1956年、大藤信郎監督)影絵原画
・大藤信郎自作のセル画用アニメーション撮影台

 

東映動画

・『白蛇伝』(1958年、藪下泰司監督)ポスター
・『白蛇伝』絵コンテ台本/『こねこのスタジオ』(1959年、森やすじ演出)絵コンテ台本
・『アンデルセン物語』(1968年、矢吹公郎演出)キャラクター人形
・『ちびっ子レミと名犬カピ』(1970年、芹川有吾演出)キャラクター人形
・『アンデルセン物語』セル画 2点

 

岡本忠成

・岡本忠成 ポートレイト
・『ホーム・マイホーム』(1970年、岡本忠成演出) 上映時間:約4分
・『ホーム・マイホーム』ペーパー・クラフト 2点

 

見どころ

特別出品コーナー

2023年12月12日より、テアトル東京のシネラマ看板が展示されています。

 

この国立映画アーカイブから極めて近い銀座一丁目に1955年から1981年まで開館していたテアトル東京は、アメリカ発祥の大型映画上映システムであるシネラマ方式を採用した映画館であった。特殊な3面スクリーンの上映方式として始まったシネラマは、東京では1955年に帝国劇場が常設の会場だったが、1962年公開の『西部開拓史』(ヘンリー・ハサウェイほか監督)からはテアトル東京が本拠地となり、1965年に70mmフィルムを使った1面スクリーンの新方式に移行してからも、湾曲した巨大スクリーンを持つ大型映画の拠点として君臨した。閉館時の座席数は1150席。

 

1981年10月31日、『天国の門』(マイケル・チミノ監督)の上映とそれに続くオールナイト上映をもってテアトル東京は閉館したが、その後に館内備品の即売会が行われたという。この展示品は、館内に設置されていた小型のシネラマ看板で、当時これを入手した映画愛好家の方より2022年度に当館に寄贈された。

 

展示期間:2023年12月12日(火)~

 

 ◎これまでの特別出品資料

2011年5月27日~2012年3月31日 『東京オリンピック』で使用された1600mm望遠レンズ
2012年4月11日~2013年5月26日 “写し絵”のオリジナル種板・公演器具
2013年6月5日~2015年3月29日 文献「実地応用 近世新奇術」(1897年)
2015年4月14日~2016年7月10日 『海を渡る祭礼』三村伸太郎直筆原稿(1941年)

2016年7月26日~2017年10月4日

セルゲイ・エイゼンシュテイン監督から袋一平宛ての書簡(1931年)

2017年10月5日~2018年10月31日

山中貞雄監督が衣笠貞之助、伊藤大輔、伊丹万作に宛てた書簡(1937年)

2018年11月1日~2020年12月6日

黒澤明監督版『トラ・トラ・トラ!』の撮影台本(1968年)

2020年12月19日~2021年11月23日

チャールズ・チャップリン『街の灯』垂れ幕(1934年頃)

2021年12月7日~2022年11月27日

フランス初公開版『地獄門』ポスター(1954年)と渋谷昶子監督旧蔵パルムドール(1964年)

2022年12月13日~2023年11月26日

澤村四郎五郎の遺品「木札」「押絵羽子板」「関東大震災罹災民慰安に対する謝状」

 

イベント

常設展ギャラリートーク

 


常設展ギャラリートークとは

2011年4月から、月に一度、常設展「日本映画の歴史」の解説を行っています。通常は当館研究員による展示品の解説ですが、特別イベントとしてゲストをお招きし、トークやワークショップを行うこともあります。詳細はこのホームページやSNS、メールマガジンでご確認ください。

日程: 原則として毎月第一土曜日
時間: 回により開始時刻は変わります(所要時間:通常30分~45分)

参加方法:予約不要。展示室ロビーで実施する場合はロビー奥の空間に、展示室内で実施の場合は常設展の空間にお集まりください。
料金: 無料(展示室内で実施の場合、観覧料が必要です。)

*日時は変更されることがあります。変更の際はホームページやSNS、メールマガジンなどでお知らせします。

 

  ▼これまでのトーク

 

2024年度

4月13日 岡田秀則、宮本法明「2023年度の新規収蔵資料紹介」
当館は2023年度もさらなる映画資料の収集に努めました。澤井信一郎監督や沖島勲監督の旧蔵資料、尾上松之助出演作のポスター、小林桂樹に贈られた俳優たちの寄せ書き、キューバの映画雑誌『Cine Cubano』などの新規収蔵資料について研究員が解説いたします。
  ※5月は非開催。
6月1日 とちぎあきら氏(元・国立映画アーカイブ客員研究員)「ウェブサイト「関東大震災映像デジタルアーカイブ」を作りながら、考えたこと」
当館では、『關東大震大火實況』(1923年)など震災関連所蔵映画の公開を目的に、2021年9月にウェブサイト「関東大震災映像デジタルアーカイブ」を開設。その後更新を重ね、震災発生100年の昨年9月に完結いたしました。歴史的な記録映像を、ネット上でどのように伝えようとしたのか、サイト制作の担当者が2年間の彷徨を振り返ります。これまでの常設展特別イベントはこちら
7月6日 宮本法明「映画館プログラム入門」
今年の5月末、ウェブサイト「映画遺産―国立映画アーカイブ映画資料ポータル―」にて当館所蔵の映画館プログラム約5600点を公開いたしました。戦前期の映画館がそれぞれ上映作品を周知するために作成していたプログラムについて、サイトに掲載されていない資料の紹介も交えながら解説いたします。
8月3日 岡田秀則「コレクション紹介 フランス製プレスブックの世界 新外映コレクションより」
往年のフランス映画輸入・配給会社「新外映配給」の旧蔵資料より、フランス製の美麗な映画宣伝資料を紹介します。封切り前の試写で配布されるこの種の資料、日本では「プレスシート」ですが、フランスでは"dossier de presse"(プレスキット)、あるいは英語からの借用語で"press-book"と呼ばれます。名作フランス映画のエレガントな冊子を眺めて猛暑を乗り切りましょう。
9月7日 宮本法明「地果て海尽きるまで 澤井信一郎監督資料について」
昨年、当館は『野菊の墓』などで知られる名匠 澤井信一郎監督の生涯にわたる資料を受領し、寄贈されることになりました。 今年2月に調布市で開催した展示"御意見無用!東映東京撮影所物語/関連展示:知られざる「日本映画博覧会」"ではその一端をご紹介しました。今回のギャラリートークでは、東映の助監督時代よりも監督ご本人の作品に焦点を当てて解説いたします。
10月12日 三浦和己「技術資料紹介 プリンター(焼付機)の世界」
原版のネガフィルムから、上映用のポジフィルムを作るなど、映画製作の過程では「フィルムからフィルムへの複製」が頻繁に行われます。今回のギャラリートークでは、この複製作業に用いられる専用の機械、「プリンター(焼付機)」を取り上げます。現像所に置かれ、普段は目にする機会もありませんが、そこには画質と効率を求めて常に進化を繰り返す歴史がありました。相模原分館に保存されている数々のプリンターについて、写真と実物の部品をお見せしながらご紹介いたします。
11月2日 大澤浄「『土と兵隊』再考」
この度『土と兵隊』(1939年)が、公開当時の長さに限りなく近い「最長版」としてよみがえりました。田坂具隆監督の戦前の代表作の一つとして知られてはいたものの、実際にはきちんとしたかたちでは見られてこなかった本作を、ようやく虚心坦懐に見る準備が整いました。復元を担当した研究員が、展示資料等を用いながら、本作の映画史的意義を再考します。

 

2023年度

6月3日 岡田秀則、宮本法明「コロナ禍の3年間でこんな映画資料が集まってきました Part 1」
毎月の常設展トークが2023年6月から復活いたします。この3年間、疫病の猛威の中でも映画資料の収集とアーカイビングは粘り強く前進しましたが、この時期に当館が受領したさまざまな資料を2回に分けて紹介いたします。今月は大スター澤村四郎五郎や映画興行の先駆者横田永之助旧蔵の初期映画資料、デザイナー高橋満氏ご寄贈のディズニー映画の日本版ポスターなどの収蔵品を研究員が解説します。
7月1日 岡田秀則、宮本法明「コロナ禍の3年間でこんな映画資料が集まってきました Part 2」
2023年6月から国立映画アーカイブ常設展のギャラリートークを再開しました。この3年間、疫病の猛威の中でも映画資料の収集とアーカイビングは粘り強く前進しましたが、この時期に当館が受領したさまざまな資料を2回に分けて紹介いたします。Part 2では、テアトル東京で使用されたシネラマ看板、俳優小杉勇が自宅に飾っていた屏風、映画タイトルデザイナー赤松陽構造氏によるクレジットタイトルの実物など、新収蔵品について研究員が解説します。
8月5日 本地陽彦「東宝争議の“真相”を追う―新たな発掘資料から見えてくるもの Part 1」
2020年、占領下に起きた東宝争議を指導したキャメラマン・宮島義勇旧蔵の関係資料500点以上が当館に収蔵されました。かつて宮島の回想録『「天皇」と呼ばれた男』の歴史考証を担い、3年余りにわたり本資料の整理と分析に携わった客員研究員の本地陽彦が、新たな視点で争議の真相を読み解きます。[9月2日の第2回に続く]
9月2日 本地陽彦「東宝争議の“真相”を追う―新たな発掘資料から見えてくるもの Part 2」

東宝争議の指導者・宮島義勇キャメラマンの回想録『「天皇」と呼ばれた男』の歴史考証を担い、この度当館に収蔵された宮島の旧蔵資料群の整理と分析に携わった客員研究員の本地陽彦が、近年独自に入手した新資料を紹介しつつ、占領下に起きた労働争議の隠されていた更なる真相に迫ります。[8月5日の第1回からの続き]

  ※10月は非開催。
11月4日 冨田美香「資料コレクションが伝える天活旧派 澤村四郎五郎映画の魅力」

ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」記念特別イベント(10月14日)での澤村四郎五郎再考にむけて行った調査の報告として、四郎五郎が最も注目された天活(天然色活動写真株式会社)時代の出演作の魅力や特徴を、「澤村四郎五郎コレクション」(2019年度収蔵)をはじめとした当館所蔵資料やフィルムの紹介を交えながら、具体的に解説します。

12月16日 飯田定信氏(小型映画研究家)「国立映画アーカイブの映画機材コレクションを調査して」

当館は2023年5月にウェブサイト「映画遺産―国立映画アーカイブ映画資料ポータル―」を開設し、映写機・撮影機コレクション181点の画像を公開しました。本サイトに掲載された機材のメタデータ作成にあたり詳細な調査をしてくださった小型映画研究者の飯田定信氏をお招きし、調査についてお話をいただくとともに日頃は相模原分館で保存されている機材を実際にお見せしながら当館のコレクションについて解説していただきます。これまでの常設展特別イベントはこちら

1月6日 岡田秀則「日本映画史入門! 常設展展示資料解説」

国立映画アーカイブ7階の常設展では日本映画の貴重な資料を展示しています。日本映画を見始めた方、日本映画の歴史をより詳しく知りたい方などを対象に、常設展でご覧になれる代表的な展示品について解説します。常設展の見どころと、資料の背景や重要性など詳しく説明いたします。 *日本手話通訳つき(協力:国立アートリサーチセンター)

2月17日 森宗厚子「日本映画の女性脚本家の系譜―1970-1980年代篇―日本の女性映画人(2)にちなんで」

1970-80年代には、撮影所体制がゆらぐ中でジャンル映画など幅広い分野で女性脚本家たちが躍進しました。企画上映「日本の女性映画人(2)――1970-1980年代」で取り上げた作品を中心に、女性脚本家たちが娯楽映画に新風を吹き込んだ動向などについて解説します。

3月2日 藤原征生「日本映画の海外進出・余録――音楽面に着目して」

1950年代、国際映画祭での相次ぐ入賞によって、日本映画は国外でも大きな注目を集めるようになりました。『地獄門』(1953年、衣笠貞之助監督)など海外進出の扉を拓いた諸作品がもたらした反響について、音楽面に焦点を絞って検証します。

 

2019年度

5月11日 大傍正規「『日本南極探檢』[デジタル復元・最長版]作成に向けて」
『日本南極探檢』とは、南極探検隊後援会が南極探検20周年(1930年)を記念して、1910~1912年に撮影された短篇フィルムを編集し、中間字幕を挿入して完成させた作品です。この1930年当時のオリジナルの形を回復するための、当館の新たな復元プロジェクトについて解説します。
6月1日 本地陽彦「「映画書誌」のパイオニア、山口竹美の業績」
1937(昭和12)年に出版された『日本映画書誌』は、我が国初の本格的な映画書誌です。収録された映画文献は、ほとんどが著者・山口竹美自身の蒐集したものですが、本書は今日でもこの分野の重要な基本図書でもあります。この『日本映画書誌』を含めた、山口竹美の幅広い業績について、貴重な資料を交えて紹介いたします。
7月6日

中尾優衣氏(東京国立近代美術館主任研究員)
「杉浦非水が集めた/撮ったイメージ(映像)」
国立映画アーカイブは、2019年2月9日から5月26日にかけて東京国立近代美術館で開催されたばかりの展覧会「イメージコレクター・杉浦非水展」に、グラフィックデザイナーの杉浦非水自身が撮影した小型映画を提供させていただきました。今回は、同展キュレーターの中尾優衣氏(東京国立近代美術館主任研究員)をお招きし、杉浦非水の人と仕事、そして小型映画に写された内容について詳しく解説していただきます。これまでの常設展特別イベントはこちら

8月3日

紙屋牧子「NFAJコレクションから戦争と映画を考える」
終戦記念日(8月15日)を間近に控えた今回は、常設展「NFAJコレクションでみる日本映画の歴史」で展示されている戦時下の映画資料に焦点を当て、それら資料から浮かび上がる時代状況と作品に与えた影響について解説します。

9月7日

大澤浄「関東大震災と日本映画 その後」
1923(大正12)年9月1日に発生した関東大震災を記録したフィルムが、近年次々に発見されています。2012年の常設展ギャラリートーク「関東大震災と日本映画」に続き、所蔵資料も活用しながら、あらためて関東大震災が日本映画に及ぼした影響について解説します。

10月5日 佐崎順昭「戦前キネマ旬報社の写真展覧会の歩み」
戦前のキネマ旬報社は雑誌の発行と並行して、定期的に展覧会や上映会を開催していました。今回は、当館に保存されている貴重な当時の写真や展示パネルを見ながら、キネマ旬報社が行っていた写真展示について解説します。

11月2日

冨田美香「日ビルマ合作映画『日本の娘』(1935年)の背景」
当館が本年デジタル復元をおこなった『日本の娘』(監督:ニープ、共同監督:枝正義郎 他)。ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」記念特別イベントでの上映(2019年10月26日)にむけた調査で明らかになったその制作背景について、後のビルマ首相・ウーソー団長と来日したニープらビルマ初の観光団の行動、写真科学研究所との提携、ロケーション等、当時の資料を紹介しながら解説します。
  ※12月は非開催。

1月4日

岡田秀則「戦後日本の外国映画ポスター 中間報告」
いま開催中の「ポーランドの映画ポスター」展では各国映画のポーランド版ポスターが紹介されていますが、戦後の日本でもアメリカ映画など外国作品の宣伝美術に人知れず携わる多くのデザイナーがいました。業界内で匿名の仕事をしていたデザイナーたちが結束の動きを見せた、1960年代初頭の事情についてお話しいたします。

2月1日

岡田秀則、紙屋牧子「2019年 新規収蔵資料の紹介と資料デジタル化の報告」
2019年、国立映画アーカイブが受領した映画資料には、澤村四郎五郎旧蔵脚本、市川百々之助関連資料、川本喜八郎・岡本忠成旧蔵の機材類、中村武雄作品の人形、北野武作品の関連資料、山村浩二『Archive of Lights』(国立映画アーカイブ先付け映像)原画、実験映画等関連資料(森下明彦コレクション)等々があります。これらの資料紹介のほか、資料デジタル化の新たな試みについてご紹介いたします。

 

2018年度

5月12日 本地陽彦「映画『紅葉狩』に就いて【第1回】」
当館が保存する映画『紅葉狩』のフィルムは、1899(明治32)年に撮影されましたが、日本人の撮影による現存最古の作品として、2009年に映画フィルム初の重要文化財に指定されました。この作品の成り立ちと背景を資料を交えながら、2回に分けてご紹介致します。
6月2日 本地陽彦「映画『紅葉狩』に就いて【第2回】」
日本人の撮影による現存最古のフィルムとして、重要文化財にも指定された映画『紅葉狩』に就いて、今回は映画の内容に沿いつつ、そこに写された映像を、新たな視点で詳しく解説いたします。
7月7日 紙屋牧子「田中絹代と小津安二郎」
大女優田中絹代は、ご本人をお迎えして初の女優特集(1971年)を開催した、当館にとって関わりの深い存在です。ご本人よりご寄贈を受けた資料を紹介しつつ、占領期に出演した小津安二郎作品『風の中の牝雞』(1948年)、『宗方姉妹』(1950年)について解説します。
8月4日 濱田尚孝「五所平之助監督の糸あやつり人形劇映画『明治はるあき』について」
糸あやつり人形劇映画『明治はるあき』は、今から50年前、明治100年記念事業として製作されました。劇中の五所平之助監督をモデルとした人形は、ご本人より当館に寄贈され、2002年より常設展にて公開しております。今回は安藤鶴夫の原作との比較を交えながら、この作品について解説いたします。
9月1日

濱口幸一「榎本健一とエディ・キャンター」
日本の喜劇人の多くはアメリカのコメディアンの影響を受けていると指摘されています。その一例として、主演作『どんぐり頓兵衛』のポスターが常設展示で公開されている榎本健一が、映画出演以前の舞台評で、どのようにエディ・キャンター(カンター)と比べられていたかを解説いたします。

 

※10月は第1・2土曜日ともに休室のため非開催。

11月10日

「音声資料紹介(15)西村小楽天の映画説明を聴く
1974年のフィルムセンター特集上映「五所平之助監督特集」で上映された『恋の花咲く 伊豆の踊子』において収録された西村小楽天の映画説明の一部(終りの部分約20分)を紹介します。小楽天は五所監督と親交があり、1933年の封切時も浅草帝国館で説明を担当しました。戦後も岡晴夫や美空ひばりの歌謡ショウの司会者として活躍を続けた<語り職人 小楽天>の張りのある名調子を偲びます。

12月1日 本地陽彦「梅屋庄吉と、その映画事業」
明治期の映画会社のひとつ、Мパテー商会の創業者・梅屋庄吉は、白瀬南極探検隊の記録映画の製作や、その後の日活創立など、我が国の草創期の映画事業に大きな役割を果たしました。梅屋の初の評伝を著した車田譲治の紹介も含めて、生誕150年を迎えた梅屋の映画事業を振り返ります。
1月5日 岡田秀則、紙屋牧子「2018年 新規収蔵資料の紹介と資料デジタル化の報告」
2018年に国立映画アーカイブが受領した映画資料には、オムニマックス70mm映写機や歴史的な録音機材のほか、荒井良平監督旧蔵資料、戦時下の大映作品のポスター、他にも大量のプレス資料やパンフレットなどがあります。また写真、雑誌や機材類など、映画資料の積極的なデジタル化も継続しています。そうした最新の事業展開について研究員が解説します。

 

2017年度

  ※長期休館のため4月、5月は非開催。
6月3日 岡田秀則「映画人資料の行方―日・米・仏を比較して」
さまざまな映画人たちが残した資料は、どこでどのように保存されているのでしょうか。それぞれ映画事情の異なる日本・アメリカ・フランスの状況について解説します。
7月1日 濱田尚孝「NFC常設展にみる“映画教育”」
映画の歴史は、娯楽や芸術の歴史であると同時に教育の歴史でもあります。当館の常設展を「教育」という視点で再検討し、フィルムセンターの活動意義を総合的に捉えます。
8月5日 本地陽彦「映画初公開会場『神港倶楽部』について」
わが国の映画の歴史は、海外の発明品の渡来、公開によって始まります。その最初の会場が神戸の神港倶楽部でした。キネトスコープの上映が行われたその会場について新たな視点で解説いたします。
9月2日 江口浩「戦時下日本の映画人と“外地”」
太平洋戦争期、日本は中国や朝鮮半島、台湾、フィリピン、インドネシアなどへのプロパガンダのため、映画製作の基盤を作り、数多くの映画人を送り込みました。展示品にも言及しつつ、日本の対外的な「映画工作」について解説します。
10月14日 木村智哉「日本のアニメーション制作事業――20世紀前半の変化」
今年で100周年を迎えた日本のアニメーション制作事業は、どのように移り変わってきたのでしょうか。作家や企業、観客の動向、社会背景などを常設展示に則して概観します。
11月4日 紙屋牧子「昭和天皇とパルボ撮影機」
1921年、昭和天皇(当時は皇太子)がパルボ撮影機のクランクを廻している写真がさまざまなメディアで流通しました。映画業界にとって画期的なそのイメージがどのような状況で撮影されたのか、その歴史的背景を解説します。
12月2日 「音声資料紹介(14)無声映画の“音楽”を聴く:毛利眞人氏のコレクションから」
「音声資料紹介」シリーズの14回目となる今回は、貴志康一や二村定一など、日本の洋楽史に関する多数の著作で知られる音楽評論家であり、レコード蒐集家でもある毛利眞人氏をお招きし、毛利氏のコレクションから、無声期の映画館で演奏されていた伴奏音楽・休憩奏楽を、毛利氏の解説と共に聴きます。また、当館ウェブサイト「日本アニメーション映画クラシックス」公開にあたって、使用音楽の同定にご協力をいただいた際の逸話などについてもお話いただきます。所要時間:約60分
これまでの常設展特別イベントはこちら
1月6日 岡田秀則、紙屋牧子「2017年 新規収蔵資料の紹介と資料デジタル化の報告」
2017年にフィルムセンターが受領した映画資料の中でも、特筆すべきはアニメーション撮影台などの大型技術資料です。また大型ポスターやスチル写真など、紙資料のデジタル化を推進した年でもあります。そうした最新の事業展開について研究員が解説します。
2月3日 大関勝久「日本の映画用フィルム―開発・製造の現場から」
富士フイルムの研究者として長年フィルムの開発に携わり、現在は当館BDCプロジェクトのリーダーを務める大関が、工業製品としての映画フィルムについて、研究開発および製造現場の視点からお話しいたします。
3月3日

入江良郎・岡田秀則「フィルムセンターの展覧会を回顧する 1995-2018」
フィルムセンターの展覧会は、上映企画の陰にありながら常にその活動の前線を歩んできました。国立映画アーカイブの設立を前に、映画資料の収集と両輪をなしてきた当館展示室の常設展や企画展の充実について歴代の担当研究員が語ります。

 

2016年度

  ※4月は第1・2土曜日ともに休室のため非開催。
5月7日 「音声資料紹介(13) 梅村紫声の映画説明を聴く」
1965年11月5日に第12回「映画の歴史を見る会」(ヤマハホール)で収録された、活動写真弁士の梅村紫声による日本映画『小羊』(1923年)の語り約54分のうち抜粋を、映像とともに紹介します。梅村紫声は晩年、『映画史料』(全17集、1961-1969)を自費出版するなど、映画史家としても活動し、膨大かつ貴重な映画資料を後世に残したことでも知られています。今回は賀古残夢監督の異国趣味溢れる現代劇で、彼の名調子を偲びます。所要時間:約40分
6月4日 岡田秀則「戦時下の映写室―『戦時統制下映画資料集』を読む」
7月2日 とちぎあきら「CIE映画とナトコ映写機」
8月6日 大澤浄「加藤泰通から加藤泰へ」
9月3日 神田麻美「映写室の移り変わり―戦後から現代まで」
10月1日 紙屋牧子「山中貞雄と鳴滝組」
 

※11月は第1・2土曜日ともに休室のため開催いたしません。

12月3日

大傍正規「記録映画『日本南極探檢』誕生の背景」

1月7日

岡田秀則+情報資料室「2016年 新規収蔵資料と資料整理活動の紹介」

 

※長期休館のため2月、3月は開催いたしません。

 

2015年度

  ※4月は第1・2土曜日ともに休室のため非開催。
5月2日 紙屋牧子「マキノ映画とその時代」
6月6日 「音声資料紹介(11) 竹本嘯虎の映画説明を聴く」
1956年11月15日に「映画の歴史を見る会」(日比谷公会堂)で収録された竹本嘯虎による時代劇『江戸怪賊伝 影法師』(1925年)の語り約25分を、映像とともに紹介します。竹本は明治期からの日本映画専門の名弁士、いまフィルムセンターがある第一福宝館で活躍しました。終盤の約3分のみ、遅れて到着した国井紫香が担当しています。所要時間:約40分
7月4日 岡田秀則「逝ける映画人を偲んで―李香蘭・高倉健をめぐる資料」
  ※8月は企画展関連イベントのため開催いたしません。
9月5日 佐崎順昭「戦後70年―資料でみる終戦直後の日本映画界」
10月3日 紙屋牧子「伊藤大輔と傾向映画」
11月7日 岡田秀則「日本の映画ポスター学事始め」
12月5日 岡田秀則「2015年 新規収蔵資料の紹介」
1月9日 「音声資料紹介(12) ディスク式トーキーの音を聴く」
レコード盤を用いたトーキー技術「イーストフォン」により帝国キネマ初の全篇トーキー作品となった『子守唄』(1930年、鈴木重吉監督)は、ソプラノ歌手関屋敏子を主演に招いて興行的にも成功しましたが、ディスク式トーキーは短命に終わりました。この映画のフィルムも現存しませんが、当館に残された16インチレコード盤の音声から、トーキー映画の黎明期を偲びます。
2月6日  冨田美香「大映京都撮影所 その源流と系譜をたどる」
3月5日 「映画資料館の現在と未来」増谷文良氏(鎌倉市川喜多映画記念館キュレーター)(詳細は常設展特別イベント

 


 2014年度

  ※4月は第1・2土曜日ともに休室のため非開催。
5月3日 岡田秀則「日本の色彩映画―<1953年>を検証する」
6月7日 「音声資料紹介(6) 生駒雷遊の映画説明を聴く」
1954年と1956年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士の生駒雷遊によるアメリカ映画『毒流』(1916年)とイタリア映画『双燕の夢』(1913年)の語り約11分+10分を紹介します。特に、当時、日本映画に大きな影響を与えたブルーバード映画の代表作『毒流』は映像と共にその名調子を再現します。所要時間:約40分
7月5日 「音声資料紹介(7) 谷天朗の映画説明を聴く」
1954年と1955年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士の谷天朗によるイタリア映画『椿姫』(1915年)と『サタン城』(1913年)の語り約12分+18分を紹介します。「神田日活」館や新宿「帝都座」にあって日活時代劇の説明で有名な谷天郎(当時の表記)ですが、今回はヨーロッパ映画でその名調子を偲びます。所要時間:約45分
8月2日 岡田秀則「成瀬巳喜男と映画美術」
9月6日 入江良郎「最古の映画会社・吉澤商店」
10月4日 「音声資料紹介(8) 加藤柳美の映画説明を聴く」
1954年から1956年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士の加藤柳美によるフランス映画『マックスの近視眼』(1910年)とイタリア映画『薄馬鹿大将ダム君』(1911年)の語り、約7分+7分を紹介します。主に松竹メロドラマの情緒的な語りで人気だった加藤ですが、今回は初期ヨーロッパの喜劇でその名調子を偲びます。所要時間:約30分
11月1日 「音声資料紹介(9) 樋口旭琅の映画説明を聴く」
1954年と翌年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士の樋口旭琅によるイタリア映画『ポンペイ最後の日』(1913年)とアメリカ映画『幌馬車』(1923年)の語り約14分+10分を紹介します。樋口は1920年代、浅草・帝国館でアメリカの連続映画の説明によって人気を得、トーキー以降は早稲田・銀座の全線座など映画館経営で手腕を発揮しました。今回は弁士廃業後25年ぶりの説明でその衰えぬ荘重な名調子を偲びます。所要時間:約45分
12月6日 岡田秀則「2014年 新規収蔵資料の紹介」
1月10日 「音声資料紹介(10) 熊岡天堂の映画説明を聴く」
1955年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士の熊岡天堂によるイタリア映画『さらば青春』(1918年)とフランス映画『アッシャー家の末裔』(1928年)の語り、約12分+9分を紹介します。大正中期より売り出した熊岡天堂は、日本映画、外国映画を問わず活躍し、特に人情物の説明で知られました。今回は、のちの日本映画にも大きな影響を与えた2作品で名調子を偲びます。所要時間:約40分
2月7日 情報資料室「紙資料の保存に対するフィルムセンターの取り組み」
3月7日  「映画美術資料の保存とデジタル化」竹内悦子氏(映画美術監督)(詳細は常設展特別イベント

 


2013年度

  ※4月は第1・2土曜日ともに休室のため非開催。
5月4日

「音声資料紹介(2) 徳川夢声の映画説明を聴く」
1954年、近代美術館が主催した「映画と講演の夕」で収録された徳川夢声の『路上の霊魂』(1921年)の映画説明、後半部分の約21分を紹介します。夢声は『路上の霊魂』が1921年に封切られた折にも映画説明を務めました。所要時間:約45分
※ご来場の方に上映会(1954年5月3日)当時のプログラム実物をプレゼント!

6月8日 「音声資料紹介(3) 大蔵貢の義太夫出語りを聴く」
1962年に「映画の歴史を見る会」(ヤマハホール)で収録された、活動写真弁士出身で新東宝元社長の大蔵貢による『太功記十段目』出語りの約18分を、映像とともに紹介します。所要時間:約40分
7月13日 大澤浄「ノンフィルム資料から読み解く映画監督・清水宏」
8月3日 岡田秀則「戦時期日本映画の南方工作」
9月7日 「音声資料紹介(4) 国井紫香の映画説明を聴く」
1954年に「映画の歴史を見る会」(共立講堂)で収録された、活動写真弁士でのちに講談師としても活躍した国井紫香による記録映画『日露戦争記録』(1904-05年)の語り約13分を、映像とともに紹介します。所要時間:約40分
10月5日 岡田秀則「映画ポスター再考」
12月14日 「音声資料紹介(5) 山野一郎の映画説明を聴く」
1954年と1955年の「映画の歴史を見る会」で収録された、活動写真弁士でのちに漫談家としても活躍した山野一郎によるフランス映画『ジゴマ』(1911年)とドイツ映画『天馬』(1913年)の語り約8分+19分を紹介します。映画史初期の代表的な犯罪映画、探偵活劇の映画説明を山野一郎の軽快な語りで再現します。所要時間:約40分
1月11日 浅利浩之「個人映画作家・荻野茂二」
2月1日 大傍正規「大藤信郎『くじら』『幽霊船』のデジタル復元」
3月1日 「写し絵ワークショップ」(劇団みんわ座)(詳細は常設展特別イベント

 


2012年度

4月14日 「旧キネマ旬報社調査部資料」
5月5日 「展示映像にみるフィルムセンターの映画復元」
6月2日 「アニメーション作家 大藤信郎」
7月7日 「国産のカラー映画技術:コニカラー・システムをめぐって」
  ※8月は第1・2土曜日ともに休室のため開催いたしません。
9月1日 「関東大震災と日本映画」
10月6日 「女優・田中絹代の遺したもの」
11月10日 「日本のマックス・ランデー、関根達発」
12月1日 「映画のひかり」
1月12日 「五所平之助監督旧蔵資料」
2月2日 「名機・ミッチェルNC型撮影機を操作する」(詳細は常設展特別イベント
3月2日 「音声資料紹介 映画説明の変遷を聴く」
1958年に近代美術館が録音した音声資料を紹介します。映画評論家・映画史家の田中純一郎が司会進行役と解説をつとめ、往年の著名な映画説明者5人の実演を録音したものです。所要時間:約50分

 


2011年度

4月9日 列品解説
5月7日 「日本映画と国家のかかわり」
6月4日 「記録映画・ニュース映画の発展」
7月2日 「日本映画への色彩の導入」
8月6日 「日本映画への音声の導入」
9月3日 「日本の南極探検映画」
10月1日 「日本の映画ポスター」
11月12日 「日本の映画宣伝メディア」
12月3日 「松山の伊藤大輔と伊丹万作」
1月7日 「資料でみる日活史・初歩篇」
2月4日 「フィルムセンターの映画カメラ・コレクション」
3月3日 「御園京平と<みそのコレクション>」

 


常設展ギャラリートーク(特別イベント)

 

▼これまでの特別イベント

2024年6月1日(土)
「ウェブサイト「関東大震災映像デジタルアーカイブ」を作りながら、考えたこと」
講師:とちぎあきら氏(元・国立映画アーカイブ客員研究員)

当館では、『關東大震大火實況』(1923年)など震災関連所蔵映画の公開を目的に、2021年9月にウェブサイト「関東大震災映像デジタルアーカイブ」を開設。その後更新を重ね、震災発生100年の昨年9月に完結いたしました。歴史的な記録映像を、ネット上でどのように伝えようとしたのか、サイト制作の担当者が2年間の彷徨を振り返ります。
所要時間:60分

*展示室ロビーで行われます。


2023年12月16日(土)
「国立映画アーカイブの映画機材コレクションを調査して」
講師:飯田定信氏(小型映画研究家)

当館は2023年5月にウェブサイト「映画遺産―国立映画アーカイブ映画資料ポータル―」を開設し、映写機・撮影機コレクション181点の画像を公開しました。本サイトに掲載された機材のメタデータ作成にあたり詳細な調査をしてくださった小型映画研究者の飯田定信氏をお招きし、調査についてお話をいただくとともに日頃は相模原分館で保存されている機材を実際にお見せしながら当館のコレクションについて解説していただきます。
所要時間:60分

*展示室ロビーで行われます。


2019年7月6日(土)
「杉浦非水が集めた/撮ったイメージ(映像)」
講師:中尾優衣氏(東京国立近代美術館主任研究員)

国立映画アーカイブは、2019年2月9日から5月26日にかけて東京国立近代美術館で開催されたばかりの展覧会「イメージコレクター・杉浦非水展」に、グラフィックデザイナーの杉浦非水自身が撮影した小型映画を提供させていただきました。今回は、同展キュレーターの中尾優衣氏(東京国立近代美術館主任研究員)をお招きし、杉浦非水の人と仕事、そして小型映画に写された内容について詳しく解説していただきます。
所要時間:60分

*展示室ロビーで行われます。


 2017年12月2日(土)
「音声資料紹介(14)無声映画の“音楽”を聴く:毛利眞人氏のコレクションから」
講師:毛利眞人氏(音楽評論家)

「音声資料紹介」シリーズの14回目となる今回は、貴志康一や二村定一など、日本の洋楽史に関する多数の著作で知られる音楽評論家であり、レコード蒐集家でもある毛利眞人氏をお招きし、毛利氏のコレクションから、無声期の映画館で演奏されていた伴奏音楽・休憩奏楽を、毛利氏の解説と共に聴きます。また、当館ウェブサイト「日本アニメーション映画クラシックス」公開にあたって、使用音楽の同定にご協力をいただいた際の逸話などについてもお話いただきます。
所要時間:60分

*展示室ロビーで行われます。


2016年3月5日(土)
「映画資料館の現在と未来」
講師:増谷文良氏(鎌倉市川喜多映画記念館キュレーター)

いま 日本全国で映画に関わる資料を収集・公開する施設が増えています。そうした流れの中、2010年の開館以来、積極的に映画の展覧会・上映会を企画してきた 鎌倉市川喜多映画記念館の増谷文良氏を迎え、その活動の道のりと、これからの映画資料館の在り方についてお話を伺います。
所要時間:60分

*展示室ロビーで行われます。


2015年3月7日(土)
「映画美術資料の保存とデジタル化」
講師:竹内悦子氏(映画美術監督)

フィルムセン ターと日本映画・テレビ美術監督協会が共同して2010年より実施してきた「日本映画美術遺産プロジェクト」は、これまで水谷浩、松山崇という日本の映画 美術の巨匠が遺した資料をリスト化、デジタル化してきました。プロジェクトの中心メンバーである美術監督竹内悦子氏をお招きし、溝口健二諸作品や『酔いど れ天使』『七人の侍』のデッサンをはじめ、このプロジェクトの成果を披露します。
所要時間:45分

*展示室ロビーで行われます。


 2014年3月1日
「写し絵ワークショップ」
講師:田中佑子氏、秋元乃里子氏、西尾直樹氏(劇団みんわ座)

「写し絵」は江戸後期に生まれ、ガラスに着色した「種板」と木製の幻燈機「風呂」により動く映像を見せる伝統芸能です。それを現代に甦らせた劇団みんわ座をお迎えし、ワークショップと展示中のオリジナル資料の解説を行います。

*ワークショップの後展示室へ移動します。展示室への入場には観覧料がかかります。


2013年2月2日
「名機・ミッチェルNC型撮影機を操作する」
講師:稲垣涌三氏(撮影監督、日本映画撮影監督協会事務局長)

トーキー化以降、世界映画界の標準的キャメラとなり、日本の各撮影所でも愛用された名機・ミッチェルNC型を実際に操作しながら、その構造や特徴を解説していただき、経験談をお聞きします。

*資料を配布いたします。
*撮影は行われません。


夜間開館
展示室は20時まで開室(入室は19時半まで)

毎月のプレミアムフライデー(月末の金曜日) のみ開室時間を20時まで延長いたします。 (入室は19時半まで)


セルフガイド

常設展「日本映画の歴史」では、中学生以下の来館者の方々に4種類のセルフガイドを配布しています。セルフガイド「日本映画の歴史」では、展示品についてのクイズを解きながら、“映画大国にっぽん”の歴史をたどることができます。書き込み式のセルフガイド「映画ってどうやって撮るの?」「どんな動物がいるかな?」「映画ってどうやって上映するの?」もございます。映画の歴史を作ってきたカメラや映写機、映画やポスターなどに潜んでいる動物たちを展示室で探してみてください。休み期間中の自由研究にも最適です! 

セルフガイド「日本映画の歴史」

NFAJセルフガイド「映画ってどうやって撮るの?」

セルフガイド「映画ってどうやって撮るの?」(pdf版でもご覧いただけます)

セルフガイド「どんな動物がいるかな?」(pdf版でもご覧いただけます)

セルフガイド「映画ってどうやって上映するの?」(pdf版でもご覧いただけます)

↑セルフガイドについて研究員が紹介しています(NFAJ Youtubeチャンネル)。ふだんは公開していないカメラの内部もご覧になれます。

“にっぽん映画史調査隊”! 小学生・中学生・高校生の団体鑑賞

常設展「日本映画の歴史」では、2011年4月から、小学校・中学校・高校の児童・生徒による団体訪問を受け入れます。さまざまな展示品をめぐりながら、当館のスタッフが日本映画の豊かな歴史を解説します。全員に「ジュニア・セルフガイド」を配布します。

受け入れ可能日: ご相談ください
(都合により受け入れのできない日もあります)
所要時間: 約40分
申請: 学校の名義による申請が必要です。申請の方法につきましては当館展示・資料室までお問い合わせください。
料金: 高校生以下は無料(学校教育活動の一環であれば引率者も無料)
受け入れ人数: 原則として20名まで