過去の上映
- 2018.8.21-9.2
- 上映企画
国立映画アーカイブ開館記念
シネマ・エッセンシャル 2018
Inaugurating NFAJ: The Essential Films 2018
2018年8月21日(火)-9月2日(日)
★各回の開映後の入場はできません。
★8-9月の休館日:月曜日、8月6日(月)-13日(月)、9月3日(月)-7日(金)、9月24日(月)-10月5日(金)
国立映画アーカイブ[地下1階]
小ホール
定員:151名(各回入替制・全席自由席)
当日券についてはこちらをご覧ください。
前売券についてはこちらをご覧ください。
概要
音楽、美術や演劇において揺るぎない“クラシック”作品があるように、映画の世界でも、その歴史を形作ってきた数々の基礎的な名作があります。しかし現在、そうした過去の名作は映像ソフトを通じて観ることが主流になっており、その本来の姿である、フィルムによるスクリーン上映の機会はますます稀少になっています。そのような環境の中、国立映画アーカイブがその開館にあたって開始した企画がこの「シネマ・エッセンシャル」です。所蔵のフィルムコレクションをベースに、本年度は日本映画の重要な監督から黒澤明・小林正樹・今村昌平・相米慎二の4名を取り上げ、改めてこれら名作たちの不朽の価値を世に問います。
■9月2日の開館時間が9:45amとなりました(7月14日追記)。
■(監)=監督・演出 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術・設計・舞台装置 (音)=音楽 (出)=出演
■スタッフ、キャストの人名は原則として公開当時の表記を記載しています。
■特集には不完全なプリントが含まれていることがあります。
■記載した分数は、当日のものと多少異なることがあります。
上映作品詳細
1羅生門[デジタル復元版](88分・35mm・白黒)
- 2018年8月21日2:00 PM@小ホール
- 2018年9月1日12:00 PM@小ホール
三人の男女の食い違う証言を軸にした斬新なシナリオ術、宮川一夫によるモノクローム撮影の美、早坂文雄によるボレロ調の曲など、黒澤のもとに結集した才能による芸術性が認められ、ヴェネチア国際映画祭での受賞を通じて日本映画の国際的プレゼンスを一気に高めた一篇。2008年に当館が角川映画(現KADOKAWA)、米国映画芸術科学アカデミーとともに手がけたデジタル復元版を上映。
2蜘蛛巣城(109分・35mm・白黒)
- 2018年8月21日5:00 PM@小ホール
- 2018年8月29日1:30 PM@小ホール
シェイクスピアの「マクベス」を日本の戦国時代に置き換えて翻案した時代劇。能舞台に造詣の深い黒澤は、人物の動きや表情などに能の様式を取り入れて幽幻の美を実現する一方、壮大なオープンセットを建設し、抜きんでた画面の躍動感を生み出した。
3隠し砦の三悪人(138分・35mm・白黒)
- 2018年8月22日1:30 PM@小ホール
- 2018年8月28日5:00 PM@小ホール
お家の再興を願う敗国の家臣が姫を連れ、軍用金とともに隣国へ脱出する道のりを描いた豪快なアクション映画で、黒澤映画として初めてシネマスコープ・サイズを採用した。ジョージ・ルーカスは『スター・ウォーズ』第一作(エピソード4)のアイデアをこの作品から得たと語り、ロボット「C-3PO」と「R2-D2」も本作のコミカルな二人の農夫をモデルとした。
5人間の條件 第一部・第二部(206分・35mm・白黒)
- 2018年8月22日5:00 PM@小ホール
- 2018年9月1日2:30 PM@小ホール
五味川純平の同名小説を原作にした、全9時間半以上におよぶ戦争叙事詩の始まり。反戦の心を持つ梶(仲代)は、兵役を逃れて妻美千子(新珠)とともに南満州鉄鋼から鉱山に移り、労務管理の職を得る。だが劣悪な労働環境に義憤を覚え、横暴や理不尽と闘ったがゆえに上層部や軍の反感を買い、凄惨なリンチの果てに待っていたのは召集令状だった。
*途中休憩が入ります。
4天国と地獄(143分・35mm・パートカラー)
- 2018年8月23日1:30 PM@小ホール
- 2018年8月31日5:00 PM@小ホール
貧富の差を憎み、丘の上の豪邸を三畳の安アパートから見上げる犯人(山崎)の視線を主軸に展開される誘拐劇。とりわけ、製靴会社の常務権藤(三船)の家と、身代金受け渡しの場となる特急列車という二つの空間に強いサスペンスが満ちる。人物の動線から小道具までさまざまな細部が緻密に造形されており、誘拐を報じる新聞までが本物のように精密に作られた。
6人間の條件 第一部 第二部 梗概/人間の條件 第三部・第四部(計183分)
- 2018年8月23日5:00 PM@小ホール
- 2018年9月2日10:30 AM@小ホール
人間の條件 第一部 第二部 梗概(5分・35mm・白黒)
人間の條件 第三部・第四部(178分・35mm・白黒)
厳寒の満州北部。関東軍に配属され、厳しい日々を送る梶のかたわらで、思想犯を兄に持つ同じ初年兵の新城(佐藤)が脱走する。梶はその後ソ満国境に移されて上等兵となり、寺田二等兵(川津)らの部下を任される。再会した旧友影山少尉(佐田)の計らいで前線を離れるが、当の影山は戦死する。再び前線に戻されて戦車壕を掘る梶らの前にソ連軍の戦車部隊が現れる。
*途中休憩が入ります。
7人間の條件 第一・二・三・四部 梗概/人間の條件 第五部・第六部(計197分)
- 2018年8月24日5:00 PM@小ホール
- 2018年9月2日3:00 PM@小ホール
人間の條件 第一・二・三・四部 梗概(7分・35mm・白黒)
人間の條件 第五部・第六部(190分・35mm・白黒)
ソ連軍の攻撃をどうにか生き延び、さまよう梶はやがて避難民たちと合流するが、さらなる危険が待ち構えており、ソ連軍の捕虜となった彼は雪の大地に倒れる。撮影に3年以上を費やしたこの長大な力作は、小林正樹自身の長い軍隊体験にも連なるリアリズムを開花させた。巨大な権力によって、自らの意思に反する生を強いられた人間の生き様は、小林の生涯を貫く主題である。
*途中休憩が入ります。
8豚と軍艦(108分・35mm・白黒)
- 2018年8月24日2:00 PM@小ホール
- 2018年8月30日5:00 PM@小ホール
基地のある横須賀の「どぶ板通り」を舞台に、養豚で一儲けを狙う落ち着きのないチンピラ(長門)と、彼を慕う純情な女(吉村)のはかない恋の行方を描き、敗戦国日本の底辺をえぐり出した作品。今村昌平の作風はしばしば「重喜劇」とも称され、人間の泥臭いエネルギーを発散する映画が多いが、その本格的な始まりとなった一本である。
9「エロ事師たち」より 人類学入門(128分・35mm・白黒)
- 2018年8月25日12:00 PM@小ホール
- 2018年8月28日1:30 PM@小ホール
舞台は大阪。ポルノ写真やブルーフィルムをこしらえて売り、日々をしのぐ男(小沢)が、下宿先の子連れ女主人(坂本)と恋仲になり、やがてその娘とも関係を持つに至る。性にとりつかれた滑稽な男どもを描いた野坂昭如のデビュー作を、グロテスクでありながら時に哀愁さえ漂うタッチで描き、今村らしい人間臭さが際立っている。
11魚影の群れ(140分・35mm・カラー)
- 2018年8月26日12:00 PM@小ホール
- 2018年8月31日1:30 PM@小ホール
北の海で、危険なマグロの一本釣りに命を賭ける初老の漁師(緒形)とその快活な娘(夏目)、そして一人前の漁師を志す娘の恋人(佐藤)の人間関係を描いた吉村昭文学の映画化。凄絶なマグロ漁のシーンや、時に異常なほどの長回しで捉えられた人物たちを通じて、相米慎二は緊張感に満ちた濃密なドラマを生み出した。
10楢山節考(130分・35mm・カラー)
- 2018年8月25日3:30 PM@小ホール
- 2018年8月30日1:30 PM@小ホール
老人を山に捨てる「姨捨て」伝説に基づく深沢七郎の小説を原作に仰ぐ今村の大作。木下惠介監督作(1958年)を受けたリメイクだが、木下版と違って全篇ロケーションを敢行、動物の生殖シーンや他の動物を食べるショットを挿入するため「動物班」まで組織された。生への執着を前面に出す今村流のリアリズムは、最終的に第36回カンヌ国際映画祭のパルム・ドール受賞に結実した。
12台風クラブ(115分・35mm・カラー)
- 2018年8月26日3:30 PM@小ホール
- 2018年8月29日4:30 PM@小ホール
ある地方都市を舞台に、台風が接近する中で学校の校舎に閉じ込められた中学3年生たちが、非日常の時間の中でそれぞれの感情を高ぶらせ、やがて大きな破局に至る。『ションベン・ライダー』(1983年)や『雪の断章-情熱-』(1985年)など、旧来の青春映画の枠を超えた少年少女像を提示した相米の面目躍如たる一篇。
■作品によって開映時間が異なりますのでご注意ください。
■9月2日の開館時間が9:45amとなりました(7月14日追記)。
2018年8月21日
11:00 AM 開館
2018年8月22日
11:00 AM 開館
2018年8月23日
11:00 AM 開館
2018年8月24日
11:00 AM 開館
2018年8月25日
11:00 AM 開館
2018年8月26日
11:00 AM 開館
2018年8月28日
11:00 AM 開館
2018年8月29日
11:00 AM 開館
2018年8月30日
11:00 AM 開館
2018年8月31日
11:00 AM 開館
2018年9月1日
11:00 AM 開館
2018年9月2日
9:45 AM 開館
当日券(発券=地下1階受付)
料金:一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円/障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブ及び東京国立近代美術館のキャンパスメンバーズは無料
◆当日券で入場される方には、開館と同時に、当日上映される全ての回の入場整理券を1階ロビーにて発券します。各日の開館時間についてはスケジュール欄をご覧下さい。
・各回の開映後の入場はできません。
・当日券の発券は、定員に達し次第締切ります。
・学生、シニア(65歳以上)、障害者、キャンパスメンバーズの方は、証明できるものをご提示ください。
・当日券の発券は各回1名につき1枚のみです。
入場方法
①前売券をお持ちの方は、開場時(開映20分前)に、前売券に記載された整理番号順にご入場いただけます。
②その後は、当日券の整理券をお持ちの方が、整理番号順にご入場いただけます。前売券をお持ちの方は、随時ご入場いただけます。
・前売券・当日券は当日・当該回のみ有効です。
前売券
8月7日(火)10時より、チケットぴあにて全上映回の前売券(全席自由席・各70席分)を販売します。
[Pコード:558-742]
前売料金:一般520円/高校・大学生・シニア310円/小・中学生100円
・別途発券手数料がかかります。
・各回の開映後の入場はできません。
・学生、シニア(65歳以上)の方は証明できるものをご提示下さい。
前売券の購入方法
[Pコード:558-742]
チケットぴあ店舗、セブン-イレブン、サークルKサンクスで購入
8月7日(火)10時より各プログラムの前日まで購入可能
前売料金に加え、1枚につき発券手数料108円がかかります。
受付電話(0570-02-9999)で購入
8月7日(火)10時より各プログラムの4日前23:59まで購入可能
前売料金に加え、1枚につき発券手数料108円がかかります。
※毎週火・水2時30分~5時30分はシステムメンテナンスのため受付休止となります。
チケットぴあのサイト(http://w.pia.jp/t/nfaj-essential2018/)*で購入
購入時期によってご利用可能な決済方法が異なります
前売料金に加え、1枚につき発券手数料108円、また決済方法によって1件につき決済手数料がかかる場合があります。
*購入サイトは準備でき次第アップされますが、ご利用は8月7日(火)10時からです。
※チケットぴあの手数料等については、チケットぴあHPのヘルプ、利用料一覧の頁をご覧ください。
本前売券の購入に、システム利用料(通常216円/枚)はかかりません。
※前売券の払い戻し、交換、再発行はいたしません。
入場方法
①前売券をお持ちの方は、開場時(開映20分前)に、前売券に記載された整理番号順にご入場いただけます。②その後は、当日券の整理券をお持ちの方が、整理番号順にご入場いただけます。前売券をお持ちの方は、随時ご入場いただけます。
・前売券・当日券は当日・当該回のみ有効です。