過去の上映
- 2024.1.19 - 2024.2.4 ※金・土・日曜のみ
- 上映企画
NFAJコレクション 2024 冬
Films from the NFAJ Collection: Winter 2024
会 期 2024年1月19日(金)-2月4日(日)※金・土・日曜のみ
会 場 小ホール(地下1階)
定 員 151名(各回入替制・全席指定席)
概要
上映会番号 470
週末、映画に会いに行く。
――ようこそフィルムの世界へ。
上映企画「NFAJコレクション」は、所蔵コレクションから多彩な映画の面白さを詰め合わせてご紹介する企画です。
今回は、企画展「和田誠 映画の仕事」関連上映および野田真吉作品あわせて全8プログラム(計17本)を上映します。週末に、フィルム上映をお楽しみください。
■(監)=監督・演出 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術 (音)=音楽 (出)=出演 (声)=声の出演 (解)=解説・ナレーション
■スタッフ、キャスト欄の人名は原則として公開当時の表記を記載しています。
■上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。
■特集には不完全なプリントや状態の悪いプリントが含まれていることがあります。
■NEWとある作品はニュープリントでの上映です。
快盗ルビイ (96分・1988・ビクター音楽産業=サンダンス・カンパニー・監・脚:和田誠)
野田真吉プログラム 4.文化映画からの出発 (計115分) 5.社会運動との連携 (計108分) 6.東京シネマとの協働 (計75分) 7.実験映画の模索 (計63分) 8.民俗芸能への傾倒 (計73分)
上映作品詳細
企画展「和田誠 映画の仕事」関連上映
企画展「和田誠 映画の仕事」の関連上映として、和田誠(1936-2019)が監督や原画などで実作に携わった作品を上映します。
1恋の大冒険(93分・35mm・カラー)
- 2024年1月21日(日) 2:10 PM@小ホール
- 2024年1月27日(土) 5:40 PM@小ホール
- 2024年2月2日(金) 4:40 PM@小ホール
「恋の季節」で人気沸騰の「ピンキーとキラーズ」の今陽子を主演に起用した、東京にやってきた少女が騒動に巻き込まれるミュージカル・コメディ。当初、タイトルデザインを依頼された和田誠は、シナリオ上のアイデアも提案したうえ、実写シーンに入れ込まれるカバのアニメーション原画や作詞などに携わった。
2麻雀放浪記(109分・35mm・白黒)
- 2024年1月19日(金) 1:00 PM@小ホール
- 2024年2月3日(土) 2:30 PM@小ホール
酒席で角川春樹に「『麻雀放浪記』のシナリオを書いてみたい」と語った和田は、絵コンテつき脚本を仕上げて提出したところ、自ら監督する運びとなった。白黒撮影によって時代の雰囲気を表現し、戦後混乱期にプロの雀士をめざす青年の成長と周囲の人々が織りなすドラマを重厚に物語る。報知映画賞新人賞など数多く受賞し、高く評価された監督第1作。
3怪盗ジゴマ 音楽篇 他(計118分)
- 2024年1月19日(金) 4:40 PM@小ホール
- 2024年1月27日(土) 2:30 PM@小ホール
- 2024年2月3日(土) 5:40 PM@小ホール
怪盗ジゴマ 音楽篇(22分・35mm・カラー)
怪盗ジゴマが歌姫の心の歌を盗むという寺山修司の同名戯曲のアニメーション映画化で、和田は監督および原画と作曲を手がけた。当初は広島アニメーションフェスティバルに向けて制作されたが、『快盗ルビイ』の併映作品として劇場公開された。
快盗ルビイ(96分・35mm・カラー)
原作小説「快盗ルビイ・マーチンスン」から主人公を女性に変えて翻案した犯罪コメディ映画。ヒロインに小泉今日子を当て書きした脚本により、チャーミングな冒険と恋愛模様が盛り込まれている。ミュージカル・シーンも交えて遊び心あふれる軽妙洒脱な作風に、和田の映画への造詣の深さが見て取れる。
野田真吉プログラム
戦前からのキャリアを持つドキュメンタリー映画作家・野田真吉(1916-93)は、戦後に数多くの映画運動への参加を経て自主製作の道を模索し、常に意欲的な創作・批評活動を展開しました。戦後の児童向け劇映画から、50-60年代のPR映画や実験的作品、さらには70年代以降の民俗芸能の記録映画まで、野田の多彩な作品群を取り上げます。山形国際ドキュメンタリー映画祭2023における共催企画「野田真吉特集:モノと生の祝祭」のラインナップの一部に加えて、近年受贈した可燃性ポジをもとに作製したニュープリント『生れかわる客車』(1953)を初上映します。
4文化映画からの出発(計115分)
- 2024年1月20日(土) 2:30 PM@小ホール
- 2024年1月26日(金) 4:40 PM@小ホール
谷間の少女(49分・35mm・白黒)
児童向け劇映画として、山村の子どもたちの友情を描く。小学校に入った山奥の少女は、家業の炭焼きを手伝うため学校に通えなくなるが、級友たちは彼女を助ける。栃木県湯西川で撮影され、現地の子どもたちも出演している。
機関車小僧(45分・35mm・白黒)
辛い境遇にも挫けず夢を持つことの大切さを説く児童映画。戦争孤児の明は鍛冶屋の叔父夫婦のもとで小学校に通い、姉は離れた町の工場で働いている。明は亡父と同じ機関士になることを夢見ており、意地悪をする同級生もいるが…。
生れかわる客車(21分・35mm・白黒)
NEW
戦前に作られた国鉄の木造客車を鋼鉄製車両に改造する作業工程についてのPR映画。国鉄高砂工場に木造車両が運びこまれる時点から、台枠を切断したうえ鋼鉄の車体を溶接し、鋼鉄化された車両が線路を走るまでを撮影している。
5社会運動との連携(計108分)
- 2024年1月20日(土) 5:40 PM@小ホール
- 2024年2月2日(金) 1:00 PM@小ホール
京浜労仂者(45分・35mm・白黒)
1952年にフリーになった野田真吉は、1953年に記録教育映画製作協議会の結成に参加し、社会運動と連携した映画作りに携わるようになる。重工業を担う日本最大の京浜工業地帯を擁する神奈川県下の統一メーデーを主軸として組合運動をアピールし、合唱の練習など労働者の文化的活動にも光を当てる。
松川事件(63分・35mm・白黒)
1949年8月に起きた機関車脱線事件により逮捕された20名もの労働組合員たちに対し、1950年から53年にかけての刑事裁判では死刑や無期懲役の判決が下された。しかし、冤罪であるとして真相を究明するため、数多くの資料や証言を集め、裁判の過程を検証する。
6東京シネマとの協働(計75分)
- 2024年1月28日(日) 5:10 PM@小ホール
- 2024年2月4日(日) 5:10 PM@小ホール
鋳物の技術 -キュポラ熔解- (18分・35mm・カラー)
1954年に岡田桑三が立ち上げた「東京シネマ」では、演出家として野田真吉を招いた。本作は、イーストマンカラーを用いた国産記録映画第一号であり、野田にとっても初のカラー作品となった。金属加工の技術者向けにキュポラ熔解法を解説した科学映画であり、鋳造プロセスを美しい映像で捉えている。
伸びゆく東北電力 㐧10集 この雪の下に(32分・35mm・カラー)
山形県西川町を取材し、降雪期前の街中の賑わいを皮切りに、冬には男性たちが都市へ出稼ぎに行く一方、雪深い中での家庭生活も電化が進みつつある様を描く。さらに、山の小学校での教師たちの自然条件に適応した教育の取組みが紹介される。東京シネマでは東北電力のPR映画を一手に担って農村の電化を題材に製作していたが、その10作目を担当した野田は、『農村住宅改善』(1941)を発端とする東北への関心を本作後も発展させている。
マリン・スノー -石油の起源-(25分・35mm・カラー)
石油がどのようにして生成されたのかについて、有機説をもとに解説する科学映画。顕微鏡撮影によって海の微生物の映像美を捉えるとともに、その遺骸が雪のように海底に堆積したうえ原油が生成されるというサイクルを壮大な叙事詩として描く。国内外で多数受賞し、高く評価された。
7実験映画の模索(計63分)
- 2024年1月21日(日) 5:10 PM@小ホール
- 2024年1月28日(日) 2:10 PM@小ホール
モノクロームの画家 イヴ・クライン [YVES KLEIN LE MONOCHROME] (29分・16mm・カラー)
1963年に「映像芸術の会」を設立した野田は松本俊夫らと論陣を張るとともに、美術の領域にも接近し実験的作品にも挑んでいる。本作は、フランスの画家クライン(1928-62)の死後に、夫人から美術評論家の瀬木慎一に託されたプライベート・フィルムをもとに、野田が編集・構成した作品。
ふたりの長距離ランナーの孤独(9分・16mm・白黒)
1964年の東京オリンピックを物流の側面から描く記録映画『オリンピックを運ぶ』のために、マラソン競技を取材していた野田は、甲州街道を走る先頭ランナーに並走しようと乱入してきた一般男性を偶然に撮影する。その男性が警官に取り押さえられるまでの数十秒間を捉えたショットを反復することにより作品化した。
砲台のあった島 -猿島 あるいは廃墟と落書(25分・16mm・パートカラー)
幕末から敗戦まで防衛拠点として砲台が置かれていた横須賀港沖の猿島は、戦後には海上公園として恋人たちに人気の訪問地となり、軍事施設の廃墟にも様々な落書きが見られる。それらの情景に魅了された野田は、1968年に白黒で撮影したうえ1983年にカラーで追加撮影を行ない、風景によって時空を重層的に表現する映像詩を綴った。
8民俗芸能への傾倒(計73分)
- 2024年1月26日(金) 1:00 PM@小ホール
- 2024年2月4日(日) 1:40 PM@小ホール
冬の夜の神々の宴(37分・16mm・白黒)
野田は本作を皮切りに南信濃の民俗神事芸能を扱う三部作を撮った。長野県南部の遠山郷に伝わる霜月祭では、神々をもてなすため仮面の踊り手たちによって湯立神楽が執り行われ、夜を徹して呪術的な夢幻の光景が展開される。
生者と死者のかよい路 -新野の盆おどり神送りの行事(36分・16mm・カラー)
南信濃の民俗記録映画三部作の最終作であり、野田の遺作となった作品。8月14-16日に新野で行なわれる盆踊りは室町時代からの伝承にもとづき、楽器類を用いずに、音頭取りと踊り子の声の掛け合いで夜通し続けられる。そして、17日の夜明けには神送り行事により祖霊が東の空へ送られる。
■チケットのオンライン発売は各上映日の3日前正午からとなります。
■チケットのオンライン完売情報は、公式チケットサイトにてご確認ください。
■各回の開映後の入場はできません。予告篇はなく、本篇から上映します。
2024年1月19日(金)
11:00 AM 開館
2024年1月20日(土)
11:00 AM 開館
2024年1月21日(日)
11:00 AM 開館
2024年1月26日(金)
11:00 AM 開館
2024年1月27日(土)
11:00 AM 開館
2024年1月28日(日)
11:00 AM 開館
2024年2月2日(金)
11:00 AM 開館
2024年2月3日(土)
11:00 AM 開館
2024年2月4日(日)
11:00 AM 開館
一般 | 高校・大学生・ 65歳以上 |
小・中学生 | 障害者手帳をお持ちの方(付添者は原則1名まで)・キャンパスメンバーズ | |
チケット料金 | 520円 | 310円 | 100円 | 無料 |
オンライン販売 | 各上映日の3日前正午から各上映回の開映15分前まで | |||
窓口販売(1F) | 各上映回の開映1時間前から5分前まで若干数販売 |
電子チケット購入方法
1. 本ホームページの上映日時(チケット購入)からご覧になりたい上映日時の「チケット購入」ボタンを選択。
2. 座席と券種を選択。
3. メールアドレスやクレジットカードまたはd払いの情報等必要事項を入力。
4. 申込が完了しますと、3. で入力したメールアドレスにQRコード付きのチケットが届きます。
・etix.comからのメールを受信できるよう予め設定をお願いします。
・申込済みチケットの照会はこちらの「申込済みチケット照会」を選択ください。
・詳しい購入手順の説明はこちら(PDF)をご参照ください。
・チケット購入方法についての「よくあるご質問」はこちらをご覧ください。
・未就学児、優待の方は「障害者手帳をお持ちの方または付添者等券」をお求めください。
入場方法
・チケットのQRコードをスマホ画面、または印刷紙面でご提示ください。
・学生、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズ、優待の方は証明できるものをご提示ください。ご提示のない方はご入場できません。
・料金区分の違うチケットでは入場できません。差額のお支払で観覧することはできません。
・各回の開映後の入場はできません。予告篇はございません。
・開場は開映30分前です。
ご注意ください!
・特集名、作品名は電子チケットに表示されませんので、お間違いのないようご購入、ご提示ください。
・窓口でご購入いただける当日券は各回1名につき1枚のみです。
・チケットのオンライン完売情報は、公式チケットサイトにてご確認ください。