木下惠介入魂の一本。数十年ぶりに帰郷した老人が若くして死んだ恋人を思い返す。その回想シーンは、古い写真のように楕円形のマスクで囲まれている。封建的な世界に耐える人々を優しく見つめる詠嘆的な作風を確立するとともに、舞台を原作の千葉から信州に移し変えたことで、木下映画に頻出する信州の自然描写の集大成的な作品ともなった。
小ホール
野菊の如き君なりき
木下惠介入魂の一本。数十年ぶりに帰郷した老人が若くして死んだ恋人を思い返す。その回想シーンは、古い写真のように楕円形のマスクで囲まれている。封建的な世界に耐える人々を優しく見つめる詠嘆的な作風を確立するとともに、舞台を原作の千葉から信州に移し変えたことで、木下映画に頻出する信州の自然描写の集大成的な作品ともなった。 ‘55(松竹大船)(監)(脚)木下惠介(原)伊藤左千夫(撮)楠田浩之(美)伊藤熹朔(音)木下忠司(出)有田紀子、田中晋二、笠智衆、田村髙廣、小林トシ子、杉村春子、雪代敬子、山本和子、浦邊粂子、松本克平、本橋和子、髙木信夫、渡邊鐵弥 ■(監)=監督・演出 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術 (音)=音楽 (出)=出演 |
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