原作:森鷗外(1913年)
原作は、乃木希典の殉死に刺激された鷗外が、封建社会の倫理を問うた一篇である。領主から殉死を許されなかった武士が、面目を保つために勝手に切腹し、命に従わない連中とみなされたその一家はさらに窮地に立たされてゆく。「死」という究極のテーマを扱いながら、全篇にわたって抑制を利かせた熊谷の演出が印象深い。長十郎、翫右衛門以下、前進座の俳優たちが総出演した。
小ホール
阿部一族
原作:森鷗外(1913年) ’38(東宝東京=前進座)(監)(脚)熊谷久虎(脚)安達伸男(撮)鈴木博(美)北猛夫(音)深井史郎(出)河原崎長十郎、中村翫右衛門、山岸しづ江、堤眞佐子、市川笑太郎、橘小三郎、市川進三郎、山崎島二郎、市川扇升、市川莚司 ■(監)=監督 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術・装置 (音)=音楽 (出)=出演 |
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