映画法の制定に基づいて1940年に実施された文化映画の指定(強制)上映は、新旧の専門製作会社に活動の場を与え、映画の社会的な影響力を知らしめることにもなりました。創作と理論の両面にわたって活発な試みがなされたこの時代に新たな映画文化の担い手として認知された代表的な文化・記録映画作家たちの足跡をたどるとともに、それに先立って「実写」「出来ごと写真」と呼ばれた頃の時事映画や歴史上重要な記録映画の数々をも概観します。
時代の諸相を時に生々しく写しとったそうした映像との出会いは、劇映画とは違った「もう一つの映画体験」の機会を提供してくれるでしょう。
A-1 | 実写・出来ごと写真の時代 | |||
2/11(火・祝)1:00pm | 2/26(水)6:30pm | 3/20(木・祝)1:00pm | ||
A-2 | 白井茂と東京シネマ商会 | |||
2/11(火・祝)4:00pm | 2/26(水)3:00pm | 3/20(木・祝)4:00pm | ||
A-3 | 青地忠三と横浜シネマ商会 | |||
2/12(水)3:00pm | 2/27(木)6:30pm | 3/21(金)3:00pm | ||
A-4 | ヘンリー小谷と大洞元吾 | |||
2/12(水)6:30pm | 2/27(木)3:00pm | 3/29(土)1:00pm | ||
A-5 | 鈴木重吉 | |||
2/13(木)3:00pm | 2/28(金)6:30pm | 3/22(土)1:00pm | ||
A-6 | 円谷英二[1] | |||
2/13(木)6:30pm | 2/28(金)3:00pm | |||
A-7 | 円谷英二[2] | |||
2/14(金)3:00pm | 3/1(土)4:00pm | |||
A-8 | 十字屋映画部[1]:太田仁吉と鈴木喜代治 | |||
2/14(金)6:30pm | 3/1(土)1:00pm | 3/26(水)3:00pm | ||
A-9 | 十字屋映画部[2]:奥山大六郎と小林米作 | |||
2/15(土)1:00pm | 3/4(火)6:30pm | 3/21(金)6:30pm | ||
A-10 | 芥川光蔵と満鉄映画製作所 | |||
2/15(土)4:00pm | 3/4(火)3:00pm | 3/25(火)6:30pm | ||
A-11 | 芸術映画社[1]:石本統吉と井上莞 | |||
2/18(火)3:00pm | 3/5(水)6:30pm | 3/22(土)4:00pm | ||
A-12 | 芸術映画社(2):厚木たかと水木荘也 | |||
2/18(火)6:30pm | 3/5(水)3:00pm | 3/26(水)6:30pm | ||
A-13 | 下村兼史と理研科学映画 | |||
2/19(水)3:00pm | 3/6(木)6:30pm | |||
A-14 | 亀井文夫[1] | |||
2/19(水)6:30pm | 3/6(木)3:00pm | |||
A-15 | 亀井文夫[2] | |||
2/20(木)3:00pm | 3/7(金)6:30pm | 3/27(木)3:00pm | ||
A-16 | 東宝文化映画部[1]:吉野馨治 | |||
2/20(木)6:30pm | 3/7(金)3:00pm | |||
A-17 | 東宝文化映画部[2]:三木茂 | |||
2/21(金)3:00pm | 3/8(土)4:00pm | |||
A-18 | 東宝文化映画部[3]:秋元憲 | |||
2/21(金)6:30pm | 3/8(土)1:00pm | 3/28(金)3:00pm | ||
A-19 | “日本紹介”映画 | |||
2/22(土)1:00pm | 3/18(火)6:30pm | 3/28(金)6:30pm | ||
A-20 | 劇映画の作家・会社と文化映画 | |||
2/22(土)4:00pm | 3/18(火)3:00pm | 3/29(土)4:00pm | ||
A-21 | 同盟通信社:桑野茂と岩佐氏寿 | |||
2/25(火)3:00pm | 3/19(水)6:30pm | 3/25(火)3:00pm | ||
A-22 | 戦争を写したカメラマン | |||
2/25(火)6:30pm | 3/19(水)3:00pm | 3/27(木)6:30pm |
大正期以降、皇室は最もポピュラーな実写の題材となった。文部省主催による我が国最初の活動写真展覧会(1921)を御見物する、摂政宮となった直後の皇太子裕仁(昭和天皇)。このフィルムからは脱落している尾上松之助父子による実演(楠公父子桜井駅の別れ)を、今回、日活所蔵のオリジナル・ネガから新たに復元した「史劇 楠公訣別」によって補う。
大正天皇の葬儀(1927)では飛行機や急行列車を用いての即日上映が競われ、世界一周親善飛行の途次霞ヶ浦に立ち寄ったドイツの飛行船ツェッペリン(1929)をめぐっては、その船体を間近に捉えるべく新聞各社が飛行機を繰り出すほどに報道競争が加熱した。
「昔の競技」は古代の貴族、武家社会に流行した遊戯の再現。蹴毬、打毬、ホロ引き、ヤブサメなどが収録されている。台覧相撲は大正11年4月29日に霞が関離宮で催されたもので、横綱土俵入りは大錦。
「航空船にて復興の帝都へ」では霞ヶ浦の海軍飛行場から上野、神田、丸ノ内、淀橋浄水場、日本橋、三越、両国被服廠跡、浅草を空から臨んでいる。
■本特集には不完全なプリントが多く含まれています。
■記載した上映分数は、当日のものと多少異なることがあります。