工場で働く男たちの中学生男子のような日常に浮かび上がる不穏

自動販売機の修理工場で働く男たち。他者と深く関わろうとしない依田。そんな依田を嫌う高橋と同情する大島。依田に興味を持つ坂田は親しくなろうと試みるが…。凡人たちのどうしようもなさを絶妙な距離感で描く群像劇。どこか捉えどころのない男・坂田を二ノ宮監督自身が独特の存在感で演じている。

恥辱にまみれた失恋男子が疾走の果てに吐き出すものとは?!

バス停の女子高生に恋した男子は、煩悶と妄想の末、勇気をふりしぼって自作の音楽テープを差し出すも、不気味がられて撃沈。体内から彼女への思いを吐き出しながら、叫び、走る。恥辱にまみれた慟哭を絶妙なリズムで刻まれた編集とヘッポコなサウンドトラックに乗せて13分に凝縮させた、狂おしき失恋ジェットコースタームービー。