前年に監督デビューした渋谷実の第4作。矢田津世子による短篇小説「秋扇」の映画化で、もう若くはない妾を厄介払いしようとしている実業家、その妾とつましく暮らす娘(絹代)、打算のため娘に近づく実業家の秘書などが織りなす人間関係を鋭く描写して、大船調の枠を一歩踏み超える作品となった。
大ホール
母と子
前年に監督デビューした渋谷実の第4作。矢田津世子による短篇小説「秋扇」の映画化で、もう若くはない妾を厄介払いしようとしている実業家、その妾とつましく暮らす娘(絹代)、打算のため娘に近づく実業家の秘書などが織りなす人間関係を鋭く描写して、大船調の枠を一歩踏み超える作品となった。 ’38(松竹大船)知栄子(監)澁谷實(原)矢田津世子(脚)柳井隆雄(撮)杉本正二郎(美)江坂實(音)堀内敬三(出)吉川満子、佐分利信、河村黎吉、徳大寺伸、水戸光子、松井潤子、齋藤達雄、葛城文子、青野清 ■(監)=監督・演出 (原)=原作・原案 (脚)=脚本・脚色 (撮)=撮影 (美)=美術・装置 (音)=音楽 (出)=出演 |
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